2002年6月後半の日記
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6月30日(日)
昨日の項に書いた、恋愛シミュレーションゲーム(ここで言う「シミュレーションゲーム」という言葉には、若干否定的なニュアンスを持たせていることは否定しません)の旧作「下級生」(elf)の続編が制作される、というニュースよりは古いニュースになりますが、ノベルゲームの古典「痕」(Leaf)がリメイクされる、というニュースも入ってきています。
私がその情報を最初に得たのは今月中旬くらいだったと思いますが、リメイクに際してはCGの全面的な描き直し、それにシナリオの書き直しが行われるらしいです。
旧版の痕が発売されたのは、MS-DOSからWindows95への過渡期にあたる1996年で、7月にDOS版とWindows版が同時に発売になったようですが(ちなみに痕の先駆作「雫」は同年1月にDOS版が発売され、6月にWindows版が発売になりました)、CGはDOS版とWindows版で同じ物を使っていたと思います(その傍証は、雫・痕ともWindowsゲームでありながら、画面のサイズがWindows最小基準の640x480ピクセルではなくて、MS-DOS標準の640x400ピクセルであること)。雫のCGをWindows移植用に描き直しながら、痕のCGをDOS用とWindows用を別個に描く、なんて作業は、原画作家とグラフィック制作チームの体力の限界を超えてしまうでしょうから、メーカーが「これからはWindowsの時代だ」と見込んだ時、潮流に乗り遅れるまいとして、誤解を恐れずに言えば「なるべく手間をかけずに」雫は移植、痕はDOS版とWindows版の同時発売に踏み切ったのだと思います。
結果的にはそれが正解だったのは、痕発売後のLeafの躍進ぶりが物語っているとおりで、痕と同じ頃の96年6月にMS-DOS版の「下級生」を発売したelfが、制作元としては周到にリメイクしたのでしょうけれど、Windows版下級生を発売するまでに丸2年(98年6月発売)を費やしたのが結果的には遅きに失し、その間の97年8月に発売されたWindows版「同級生2(DOS版は95年1月発売)」ともども、DOS版発売後のelf(純愛物)ブームを再燃させるには至らなかったように見えるのと対照的です。
そうはいっても、Windowsパソコンのハードウェア水準が上がってきて、ゲームのCGも65536色が当たり前のようになってきている時代に、MS-DOS時代そのままの16色、画面をキャプチャしてレタッチソフトで拡大して見ると、懐かしの伝統技法たるタイリングで中間色やグラデーションを表現しているのが丸見えになるようなCGでは、さすがに最近ギャルゲーを知り始めた新規ゲーマーの目を引くには弱すぎる、ということになったのでしょうか。
それでCGは旧版と同じ原画作家(水無月 徹氏)の手で全面的な描き直しとなったのですが、一部公開されていたキャラの立ち絵は、旧版とはかなり印象が異なり、「ホントにこれ、同じ人が描いたの?」というのが第一印象でした。
水無月氏のキャラデザインになる旧版のキャラCGは、先立つ雫も続く「ToHeart」もそうなのですが、いずれもかなり癖のある絵柄で、白状すれば私も初めて雫をプレイしてこのキャラCGを見た時には、かなり抵抗感があったものです。Leafのゲームという以外に一切の予備知識を持たず、同じ時にまとめ買いした「WHITE ALBUM(ら〜・YOU氏)」「こみっくパーティー(みつみ美里氏)」のキャラCGに比べると。
しかし不思議なもので、そういう「癖」のあるキャラデザインが、ひとたびそのゲームが有名になると、その人気がキャラデザインに由来するとは思いにくいものであったとしても、キャラデザインもがファンの間では「特長」さらには「個性」としてもてはやされるようになり、パソコンゲームとしては有名になった「勲章」と呼べるかもしれない、コンシューマ移植やアニメ化の際に、少しでもキャラデザインが変わると、逆に従来のファンからは強い反発を浴びる、という現象があるような気がします。
その顕著な例は痕とToHeartよりももっと近く、樋上いたる氏が原画を描いた「ONE」と「Kanon」に見られるでしょう。非難を恐れずに正直に言えば、この両作さらには先行する「MOON.」も続く「AIR」も、キャラデザインには相当強い「癖」があります。私がいくら似せようとしても似せることができないほどの。しかしながら、ONEがPlayStationに移植された際の新規ビジュアルに対する肯定的な評価は、ネットで探した限り皆無でしたし、Kanonアニメの作画に対する評価も、かなり否定的なのが多かったようです。宣伝ポスターを見て別のゲームかと錯覚したほどキャラデザインが変わっていたONEのアニメがどんな評価をされているのかは、まだわかりませんが。PlayStation版ONEに対する批判的なレビューの結びにあったように、「『ONE』に思い入れのありすぎる」人が多いのだと思います。
そうするとリメイク痕の評価は、どうなるでしょうか。リメイク版のCGを私が見た感じでは、旧版に(もっと限定するならば旧版のキャラCGに)思い入れのありすぎるプレイヤーからは、悪くするとかなりの酷評が投げつけられそうな気がします。
キャラCGにはそれほどの思い入れがない私としては、シナリオがどうなるのかの方が気になります。1つの主題を中心にシナリオがわりとコンパクトにまとまっている雫に比べると、旧版痕のシナリオはヒロインごとに大きく分岐していて、それぞれのシナリオが質的にかなり異なるのですが、それでもゲーム全体の世界観がしっかりしているので、シナリオの基本的な骨格はそう変わらないと思いますし、いや変えられないでしょう、シナリオの良さで評判になったらしいゲームだということからしても。
基本的なところが変わらないとしても、枝葉の部分では──という点で、考えるところはあるのですが、今から詮索しても始まりませんし、発売になってから、お手並み拝見といくことにしましょうか。
(7月3日アップ)

6月29日(土)
詳しい出所は知らないのですが、elfの「下級生」の続編「下級生2」が来年発売される、というニュースが入ってきました。
このニュースは28日から29日にかけて相当広まっていたようで、29日の夜、下級生ファンサイトにあるチャットルームは、いつになく盛り上がっていました。
今までの人生で最も大きな影響を受けたギャルゲーは「同級生2」であると確信して憚らず、そしてその思い入れを別にしてもゲームとしての「下級生」を「同級生2」ほどには高く評価していない私としては、数年前から噂だけは思い出したように浮上する「同級生3」はどうなっているのだろうかと思うと、そのチャットルームの常連の人たちのように、このニュースを双手をあげて歓迎しているばかりでもないのですが、このニュースが、少し前までは旧作のリメイクや「脱衣雀」でお茶を濁し続けてきたelfが本格的に復調してきた兆しだとすれば、それはそれで朗報と受け止めたいです。
私が期待しているのは、シナリオライターが「WHITE ALBUM」のシナリオを書いた原田宇陀児氏だということです。WHITE ALBUMのシナリオの一つ、主人公藤井冬弥が周囲公認の恋人である森川由綺を振って、2人の共通の先輩でありしかも親友七瀬彰が想いを寄せている澤倉美咲に乗り換えるシナリオの、あの痛さ(しかも私の場合、免疫なしに初プレイでそのシナリオを結末まで見届けてしまったものですから尚更のこと)を思い出すと、これが下級生の世界と融合したら、かなりプレイヤーを選ぶゲームになるかもしれません。
私が下級生というゲームを同級生2ほどには高く評価していない理由には、プレイ期間を約1年に延ばしてシミュレーション的色彩を強めた下級生は、シミュレーションゲームが陥りがちな欠点、つまり「退屈すぎるルーチンワーク」に陥ってしまっている、と感じることがあります。しかも、舞台を学園に設定して高校3年の1年間をシミュレートしたにしては、修学旅行・文化祭・体育祭・定期試験といったイベント、あるいは部活・委員会活動・生徒会活動といった学園の日常生活のコマ、そういった学園生活らしさを演出する要素が全くないのも、いっそうルーチンワークの退屈さを増長している気がして。(そういう学園生活らしさを盛り込んだ恋愛SLGをプレイしたいなら「ときメモ」をプレイしなさい、という声が聞こえてきそうですが)
ですが、もうずいぶん前に「下級生の欠点の1つはプレイ期間が長すぎてルーチンワークが退屈なこと」と、ある下級生ファンサイトのチャットルームで場を顧みずに私が言った時、下級生を熱く支持する人が「下級生というゲームの最大の長所は、浮気し放題の鬼畜プレイが可能なようになっていながら、それをやると良心が痛んで、真実の愛の何たるかを考え始めずにはいられなくなるところにある。そしてプレイヤーが浮気し、そうすることでドラマが見えてくるように、わざと途中を退屈に作ったとも考えられる」という趣旨のことを滔々と説き始めたことがありました。
鬼畜プレイというと、なんだか監禁・拘束・緊縛・凌辱といった単語を連想させてニュアンスが強すぎるので、八方美人プレイと呼ぶことにします。八方美人プレイをしていると良心が痛くなるようなドラマを突きつけられるのか、そこのところはまだあまりはっきりとしていないのですが、同級生と同級生2がそうであるような、八方美人プレイを進めてきて最後に「誰に告白するか(逆に言えば「誰以外を振り捨てるか」)を主人公が決める、というシステムを採用しなかったのは、同級生が出て(1992年)以来「1回のプレイで何人同時攻略できるか」を競うような風潮が流行したことへの、制作元としての反省と言えるのではないか、とは、MS-DOSで同級生2と下級生をプレイした1995〜6年から、変わらずに私が思っていることです。
この夜のチャットで耳にしたのですが、WHITE ALBUMというゲームを作った動機というのが、主人公が女性キャラを手当たり次第にナンパするゲームが多い中、そういったゲームへのアンチテーゼみたいなのを、というものだったそうです。WHITE ALBUMが発売されたのは1998年でしたが、その頃はそんな風潮が盛んだったのでしょうか、98年頃はWindowsマシンを買う前で、ギャルゲーから遠ざかっていたので、よくわかりません。
下級生は悪い意味でSLG的というのか、女性キャラに二股掛けしていたのが発覚したとしても、その時のプレイヤーの対処と結果が機械的というのか一律に決まっていて、マニュアル通りに対処していればその場は切り抜けられるような節がありましたが、当事者同士の人間関係が反映されるようなシステム、つまり下級生キャラで例を挙げれば、主人公と誰かがデートしているのを目撃したのが結城瑞穂だった場合、その時に瑞穂が主人公に対して抱いている感情のレベルだけでなく、デートの相手が例えば、神山みこ(古い友人)・三月静香(担任)・皆川奈々(部活の後輩)・新藤麗子(同級生だが特に親しくはない)・持田真歩子(接点なし)の誰であるかによって、その事実から瑞穂が受ける印象に差があって、みこや静香の場合は明らかに他と違うシナリオに分岐していく、そんなシステムはできないものでしょうか。
もっと簡単な話をすれば、同級生シリーズに見られた「シナリオ上同時攻略できないキャラの組み合わせ」や「あるキャラのシナリオの一線を越えるために不可欠なキーパーソンとなるキャラ」の存在、こういった要素をうまく盛り込めれば、それだけでも「下級生の二番煎じ」にとどまらないゲームになり得ると思います。

と、日が経ってから打鍵しているのですが、この夜のチャットでそんな小難しい話が出ていたわけではなくて、下級生2では今度こそメインヒロインは「下級生」になる(変な言い方をしているようですが、第1作ではタイトルに反して、メインヒロイン的位置付けの瑞穂を始め同学年の女性が6人いるのに対して下級生の女性は4人しかいず、位置付けとしてもメインヒロインではなかったのでした)だろうかとか、下級生が多くなるのもいいけれど上級生(お姉さんキャラ)も登場してほしいとか、そうすると男主人公は2年生になるわけだが男主人公は3年生の女性キャラに対して敬語を使うのだろうかとか、もし第1作のキャラが成長して登場するとしたら誰にどういう形で登場してほしいとか、そういった話題が相次ぎました。
(7月2日アップ)

6月28日(金)
打鍵している本人も決して愉快ではないのですが、メールを介して広がるウイルスの話が続きます。
ネットでお知り合いになった人から、その人が昔使っていたメールアドレスを「差出人」に偽った、Klezウイルス付きのメールが流布している、という注意を喚起するメールを貰いました。
そのメールには、ウイルス付きメールの本当の送信元は既に割り出してある、という意味のことが書いてありました。メールをよく見れば本当の送信元が割り出せるのなら、私たちも、自分のパソコンをこまめにウイルスチェックするという消極的な対策だけでなく、知らずにウイルスメールを送信してしまっているパソコンの持ち主に、パソコンがウイルスに感染していることを教えてあげるという、もう一歩積極的な対策を取ることができると思います。
と思っているうちにNortonAntivirusが警報を発したので、よく見ると、「私がAさんに出したメール」を添付した、ニフティのメールサーバから来たメールが、Klezウイルスに感染していたので検疫した、という報告でした。メールサーバがメールをよこしてきたのは、「Aさん」のメールアドレスが消失していて配信不能だった、ということだったのですが、私はそのアドレスに心当たりはなく、アドレス帳にも載せていませんし、ましてそのアドレスに宛ててメールを出した覚えもありません。
とすれば可能性があるのは、「Aさん」のメールアドレス(そのアドレスが存在していた頃に)と私のメールアドレスとをアドレス帳に載せていた誰かのパソコンが、ウイルスに感染していて、私から「Aさん」に宛てたメールを偽造したのが、全く幸いにして「Aさん」のメールアドレスが既に消失していたため、ニフティのメールサーバの段階で私に転送された(メールサーバとしては、「送信者に返送した」ことになるのでしょうが)、という線でしょうか。
ウイルスが私のメールアドレスを騙って出したと推測されるメールは、今のところこの1通だけですが、私にメールをくれた人のもとには、ウイルス付きのメールや抗議のメールが一日に数十通押し寄せているそうです。そうなってくると、「このご時世にアンチウイルスソフトを導入しないでパソコンをネットにつなぐことは『過失による不作為犯』に相当する」と言うのも、あながち言い過ぎではないかもしれません。
(7月1日アップ)

6月25日(火)〜27日(木)
21日の項にも書きましたが、このところ W32.Klez.H@mm(Norton Antivirus2002 上での表記)ウイルス付きのメールが舞い込みます。どれも感染していることを知らない人のパソコンから送り出されているのだと思いますが、26日の未明に舞い込んだメールは、こんなものでした。
Subject: Worm Klez.E immunity

Klez.E is the most common world-wide spreading worm.It's very dangerous by corrupting your files.
Because of its very smart stealth and anti-anti-virus technic,most common AV software can't detect or clean it.
We developed this free immunity tool to defeat the malicious virus.
You only need to run this tool once,and then Klez will never come into your PC.
NOTE: Because this tool acts as a fake Klez to fool the real worm,some AV monitor maybe cry when you run it.
If so,Ignore the warning,and select 'continue'.
If you have any question,please mail to me.
(元のメールは、"mail to me" のところに送信元(ウイルスが偽装したもの
であろうと思われます)への<a href="mailto:〜"></a>タグがついていました)
つまり、受け取った人のパソコンに、信頼すべきアンチウイルスソフトがインストールされていず、このメールに付いていたウイルスを検出・除去できなかった場合、そしてこのメールに添付されていた何やら怪しげなファイルを実行してしまった場合。あるいはアンチウイルスソフトのウイルス定義ファイルが古いか何かの理由でアンチウイルスソフトが充分に動作せず、「ウイルスがいるらしい」と警告を発することはできたにもかかわらず、受け取った人がメールの文面を鵜呑みにしてしまった場合、はなはだ不幸なことになります。
有害なプログラムが、一見有益なプログラムを装っているという点において、これはウイルスあるいはワームよりも「トロイの木馬」により近い性質を持っていると言えるでしょう。こういう便乗犯的な事例が増えているようで、シマンテックのサイトでも「添付ファイルが免疫ツールであるという虚偽の情報を含んだメールも出回っています」と注意が喚起されていましたが、そこにメールの例として挙げられていたのは、件名・本文とも、上のメールと一字一句違わず同じでした。それにしても、人間の悪意とは、どこまで際限のない物なのでしょうか。
こうやって送信元を偽装するウイルスに対して、ウイルスが送り出したメールの本当の送信元を割り出すことができれば、21日の項の後半に書いたように、自分のパソコンがウイルスに感染していることを知らずにネットに接続してしまっている人に対して、「あなたのパソコンがウイルスに感染していますよ」と教えてあげることができるのですが、どうしたものでしょうか。ウイルス付きのメールが配信された時間帯に、全世界に何万台あるとも知れないメールサーバを通った、何億通とも知れないメールの全てを完璧に追跡調査することができるなら、そのメールの本当の送信元を割り出すことは可能かもしれませんが。
(6月27日アップ)

6月24日(月)
20日に公開した雑文について、その一部がある人の日記を無断で引用していると取られても仕方がない、という趣旨の指摘を受けました。
公表された著作物の引用そのものは承諾を要しないはずですが(あくまで法律上は)、著作権法で定める引用の条件すなわち「公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるもの(同法第32条)」であるかを考え直すと、どうも条件に反していると考えざるを得なくなったので、引用部分を削減する方向で改訂することにしました。

6月23日(日)
昨日は午後から外出して、図書館で新聞に目を通してきました。と日記を打鍵しているのが2日後で、しかも新聞記事にはスポーツ記事も含めて特に印象に残った記事はないというのが、いかに私が世事に関心を持たなくなっているかの証左でしょう。図書館で読んできた新聞記事よりも、帰りに本屋で買ってきた「あずまんが大王」第4巻の方がウェブ日記のネタになると思っているくらいですし。

やっと「月姫」をコンプリートしたので、秋葉原で買ってきたPLUS-DISCと「歌月十夜」をやってみたい気もしますが、それらよりずっと前から棚に積まれたまま「プレイしたいゲーム」の最上位に鎮座していた「flutter of birds」を、今日からはプレイすることにします。
これはフルボイス(さすがに「リフレインブルー」と違って主人公の声は入っていませんが)、しかもプレイ期間がほぼ1ヶ月にもわたるので、プレイ時間が相当長くなりそうなのは覚悟する必要があります。今日一日プレイしたのに、ネタバレ云々を問題にする段階までプレイが進みませんでした。
ネタバレと関係ない範囲で、ちょっと気がついたことがあります。
このゲームはリフレインブルーと同じように主人公の名前が固定されていて、プレイヤーが変えることができません。お知り合いの人の中には、それが物足りないと言う人もいましたが、私としては名前を可変にしたためにキャラボイスがあちこちで途切れるよりは、名前を固定する代わりにキャラボイスが途切れることなく自然に聞こえる方がよいと思います。
リフレインブルーの場合、フルネームが松永義博である主人公に対する他のキャラからの呼び方は、森沢奈緒と川奈由織が「松永さん」、深景が「義博くん」、岩崎ちなつが「おにーさん」、津賀島つぐみと早瀬雫が「添乗員さん」だったと覚えています。
これがflutter of birdsになると、主人公のフルネームは松井裕作ですが、今までに私が聞いたことのある他のキャラからの呼び方は、クマ先生こと診療所の医師(主人公の叔父)が「裕作君」、朝比奈めぐみが「松井君」、南田白風が「先生」、美浜つばさが「お兄ちゃん」、そして森野大気(いぶき:主人公の従妹)が「裕兄(ゆうにい)」。こう呼び方のバリエーションが増えてきたところでボイスが途切れたら、かなり興醒めかと思います。
一部のシナリオでは、互いの呼び方が人間関係を象徴するものとして割と大きな位置付けがされているような節もあります(主人公より年下と判断される女性が、主人公がその女性を「○○ちゃん」と呼ぶことを認めるか認めないか、というように)。日本の社会では、互いの呼び方が人間関係の一側面を反映しているということについては、前から折に触れて思うことがあったので、何かまた機会があったら書いてみたいと思います。
(6月24日アップ)

6月22日(土)
昨夜はパソコンを起動してメールチェックをした時、ウイルスメールが来ていることに気づいたので、いったん接続を切ってからウイルスチェックをしたのですが、それをやっている間に寝てしまって、目を覚ましたのが午前3時でした。
寝直すのも何なので「月姫」のプレイを再開して、午前中に5人目のヒロイン、最後のシナリオを完了しました。感想など(ネタバレあり)はここです。
(6月23日アップ)

6月21日(金)
このところコンピュータウイルスが蔓延しているのか、私が自宅で使っているパソコンにも、1日に1通くらいウイルス付きのメールが舞い込むようになりました。
今蔓延しているのは、W32.Klez というウイルスのようです。当サイトよりアクセス数の多いサイトの中には、トップページでこのウイルスに対する注意を喚起しているサイトがいくつもあります。
ところで、もしこうやってウイルス付きのメールが来た場合、アンチウイルスソフトがきちんと働いてウイルスを食い止めてくれれば、少なくとも自分自身に被害が及ぶことはないわけですが、メールの差出人が自分の知っている人で、悪意を持って自分にウイルスを送ってくるとは思えない人だった場合、受け取った人が善意ある人なら差出人に「あなたのパソコンがウイルスに感染していますよ」と教えてあげようとすると思います。私も以前2回ばかり、チャットルームで知り合った人からW32.Badtransウイルス付きのメールが来た時には、そのようなメールを出したことがありました。
しかしその時も、メールのヘッダに載っている差出人のメールアドレスが、1回目はそのままでしたが2回目は先頭に下線がついていて(私のアドレスで言えば _ym_800@nifty.ne.jp というように)そのまま「返信」しても差出人に届かないような小細工が施されていました。
そして今蔓延しているW32.Klezウイルスになると、感染したパソコンがOutlookExpressをインストールしてあった場合、そのアドレス帳からランダムに選んだアドレスを「差出人のメールアドレス」として送信する仕組みになっているらしいです。
つまり、もしOutlookExpressを使っている私のパソコンが感染していた場合、私のアドレス帳に載っているAさんに私のパソコンから送信されたウイルス付きメールの差出人は、私のアドレス帳に載っている別のBさんになっているわけです。もしAさんがBさんに「あなたのパソコンがウイルスに感染していますよ」と返事を出したとしても、Bさんのパソコンが感染していなかったら、デマメールをよこされたと思い込むかもしれませんし(もし偶然にBさんのパソコンも感染していて、注進を受けたBさんが感染に気づくことができたとしたら、それは不幸中の幸いです)、そして本当の原因である私は、Aさんからは私のパソコンが感染していることを知らされないままになってしまう──。
人間の悪意とは、かように際限のない物なのでしょうか。
(6月22日アップ)

6月20日(木)
今夜は、昨日に引き続いて打鍵した雑文を5号館1号室に収めてから、「月姫」5人目のヒロインのシナリオに取りかかります。明日はもちろん朝から出勤しなければなりませんから、今夜中にエンディングまでプレイするのは無理だと思いますが、この週末には月姫をコンプリートして「flutter of birds」にかかることができる──といいなと思っています。
というのも、近所の図書館が6月の頭からずっと蔵書点検のため休館だったため、先週末も先々週末も図書館へ新聞を読みに行けず、そのために世事にすっかり疎くなってしまっているので、土日のどちらかは図書館で一日費やすことになりそうだからです。
昨日の項の後半に書いた小ネタも、ウェブ日記に書くとしたらもう少し周辺調査が要ると思います。

6月19日(水)
解答編の公開が済んだ「みさかかおり」のことを日記で長々と語るのは、「SS作家は作品で語るべし、日記で語るべからず」という主張──これはあるSS作家の方がウェブ日記で述べていたことで、その趣旨には大いに肯けるものです、それに反することになってしまいますが、解答編を公開した後でちょっと考えることがあったので、とりとめもなく打鍵してみました。
……その文章ですが、1日分の日記とするには分量的に多すぎ、さりとて独立した雑文として5号館1号室に収めるには内容が散漫、あまつさえ「みさかかおり」と「月姫」のネタバレを含むという、どうしようもない物になってしまいました。
ですが闇に消し去るのも惜しいので、もう少し補足してから、4ヶ月も新着コンテンツがなかった5号館1号室に収めることにします。

そうやって、今まであまり関心のなかった推理小説のことについて、ネット検索をしながら打鍵している間に、また新しいネタが浮かんできました。ですがこれは、小説の形を持たせるために苦労する価値があるとは私自身にも到底思えないほど「しょうもない」ネタなので、もし気が向いたら番外日記としてでもアップするかもしれませんが、そうでなかったらさっさと闇に葬ってしまうでしょう。
(6月20日アップ)

6月18日(火)
「みさかかおり」の解答編の公開が済んだので、心おきなく「月姫」を進めて、4人目のヒロインのシナリオを終えました。感想など(ネタバレあり)はここです。

6月17日(月)
今日の更新は、予定していたとおり「みさかかおり」の解答編の公開です。解答編の本文は何日も前に書き上がっているのに、また例によって「あとがき」を書くのに時間がかかってしまい、昨夜は帰宅後それにかかりきりだったので、昨日の分のウェブ日記を更新するのが今夜にずれ込んでいるという、自分としては絵や小説の制作と公開にはウェブ日記の更新よりも高い優先順位を与えているからといっても、ちょっとこれはあまり芳しくない状態かと思います。
それと、これは解答編を読んでいただければおわかりのように作品のトリックに深く関わってくることなのですが、1月9日に始まる作品中の日付が「何年の1月○日なのか」を明記しておく必要があると思われたので、問題編を少しだけ補足しました。
「Kanon」ゲーム本編の月日と曜日の対応関係、すなわち初日の1月7日が木曜日であるというのは、最近では1999年の月日と曜日の関係に一致します。ですからゲーム本編は1999年1月7日から始まることは周知の事実だと思っていたのですが、Windows版のマニュアルに「1998年冬」と明記してある「ONE」と違って、Windows版Kanonのマニュアルには(18禁版、全年齢版とも)年次が明記されていません。
幸いDreamCast版のマニュアルには「1999年1月」と明記されていたので、これがオフィシャル設定であると見なすことにしました。
1月7日が木曜日である年というのは、1988年とか1993年、あるいは2010年というのもあり得るのですが、そのへんは考えないことにしましょう。
でも仮にですが、マニュアルに1999年と明記されているにもかかわらず、ゲーム中の月日と曜日の関係が、グレゴリオ暦1999年のそれと食い違ってでもいたら、二次創作小説の中で年月日と曜日を明確にする必要が出てきた場合に年次をどう設定するか、世のSS作家の方々は大いに悩まされることでしょう。
「みさかかおり」のトリックが私の独創であるなどと自惚れるつもりはありませんが、今になって思い当たっているのは、字が違って読みが同じ名前を持つ、近しい関係にある人物が登場するゲームというのは、案外あるのではないか、ということです。私が知っているわずかなゲームの中でも、「加奈」には、トリックとして使われてはいませんが藤堂加奈と霧原香奈の従姉妹が登場しますし、「月姫」になるとストーリーの根幹に関わる人物が登場します(これ以上は大ネタバレになるので遠慮します)

6月16日(日)
今日は午後から、新潟市の市民芸術文化会館(りゅーとぴあ)へ「ウェルカムオルガンフリーコンサート」を聴きに行きました。
コンサートといっても入場無料で演奏時間30分というくらいのもので、昨年秋から今年の春まで行われていたプロムナードコンサートと同じ趣旨、つまり市民にパイプオルガンに親しんでもらうために、国内最大級のパイプオルガンの生演奏を入場無料で聴かせるということです。
そういう趣旨なので曲目も、まず最初に誰でも知っているJ.S.バッハの「トッカータとフーガ ニ短調」、それから「アルビノーニのアダージョ」といわれる曲などでした。アルビノーニ(1671〜1751)のアダージョといわれているのは、実は20世紀の作曲家がオーケストラ用に編曲したのを、さらにオルガン独奏用に編曲した曲だったようです。
昔はラジオもレコードもなく(もちろんテレビもCDもなく)、オーケストラの生演奏を聴く機会も今ほどはありませんでしたから、オーケストラ用の曲をオルガンやピアノ用に編曲することはよく行われていました。今日の曲目の中にも、ヴィヴァルディの協奏曲(というと「四季」が非常に有名ですが、今日演奏された曲の原曲は別の曲集に含まれています)をバッハがオルガン独奏用に編曲した曲がありました。
しかし逆にオーケストラの生演奏やCDを簡単に聴ける現代では、それをオルガンやピアノに編曲することの意義が薄れている、という人もいるようです。ヴィヴァルディの曲(弦楽合奏)をバッハが編曲したオルガン曲は、ヴァイオリンとオルガン両方に精通していたバッハによる編曲だからまだいいものの、近代オーケストラのための曲を二流の音楽家が編曲した曲は聴くに堪えないとか。
私の手元にも、ベートーヴェンの交響曲をリストがピアノ独奏曲に編曲したCDがありますが、聴くに堪えないとまでは言いませんが、例えば第3番「英雄」のホルン3重奏や、第6番「田園」でフルート・オーボエ・クラリネットが野鳥の鳴き声を真似ている部分をピアノで演奏しているのを聴くと、やはり何か物足りない感じがします。
コンサートの後、「にいがた水都フェスタ ビジネス情報提供コーナー」といって、新潟市内の企業が展示をしているコーナーに立ち寄ってみました。すると、学校給食向けに開発したという、内側がステンレスで外側がポリプロピレンの二重構造になっている皿と碗を展示しているメーカーがありました。
私が学校給食を食べていたのは、小学生の時ですから今からもう20年以上も前のことになりますが、その頃給食で使っていた皿と碗は、黄色っぽいアルマイト製だったのを覚えています。麦飯のことを日記に書こうと思ってネットを検索してみた時、献立の写真が載っているページをいくつか見つけましたが、それらの写真を見ると、近頃は給食で使っている食器は大半がプラスチック製で、アルマイト製の食器はほとんど使われなくなっているようです。
プラスチック製の食器が普及した理由はやはり、軽いことと値段が安いことでしょうが、最近になって例の内分泌攪乱化学物質の疑いがかけられて、急に立場が悪くなったようです。それでプラスチックからアルマイトに戻るかというと、どうもそうでもないようですが、その理由つまりアルマイトの欠点については詳しく聞けませんでした。
内分泌攪乱化学物質の可能性がない、アルマイト以外の材質となると、ステンレス・ほうろう・陶器・ガラス・漆器・紙(これはちょっと)といったところが思いつきますが、やはりそれぞれに長所短所があると思います。金属は熱い食品を入れると熱くなる、陶器とガラスは割れやすい(安全性に問題あり)、漆器は傷が付きやすい(プラスチックも同じで衛生面に問題あり)、紙は繰り返し使えない。私が小学生だった頃を思い出してみると、ステンレスや陶器は1クラス分集めると相当重くなりそうなのも欠点のうちに入ると思います。
(6月17日アップ)

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