『初めての友達』
初めての友達
PlayStation版『ToHeart』より「森本美紀」『ToHeart』より「姫川琴音」です。
この秋の前半、9月から10月前半にかけては、8月11日の加納涼子9月28日の橘真由美10月3日の山下美夏と、「下級生」のヒロインの誕生日に合わせる形で(実際は1ヶ月も遅れた作品がありますが)絵を描いてきました。
下級生というゲームには、10月20日の持田真歩子11月14日の新藤麗子12月1日の南里愛という具合に、10月後半から12月にかけて誕生日があるヒロインが3人います。期待の新作「下級生2」が発売されて元気が出てきたelf系サイトの中には、彼女たちの誕生日に合わせて「祭り」を開催した(開催しようとしている)サイトもあるようですが、その3人については昨年までに誕生日に合わせた絵を制作・公開していることでもあり、今年は制作を見送ることにしました。

その代わりと言っては何ですが、この秋の後半は「ToHeart」のヒロインの誕生日に合わせた絵を、新たな連作として制作することにしました。
ToHeartというゲームは、ゲーム本編の季節が3月3日から5月上旬まで、つまり春に当たっています。しかもほぼ2ヶ月にわたるその期間に誕生日が設定されている主要なキャラは、3月12日のセリオと3月19日のマルチだけ(お気づきと思いますが、どちらも主人公たちが通う学園で実施されるテスト期間の開始前です)なので、下級生やKanonのように「主人公が親しくなったヒロインが、ゲーム本編の期間中に誕生日を迎え、それを主人公が祝う」というイベントがあるわけではありません。
ですがゲームの発売後にLeafが設定したらしいヒロインたちの誕生日を見ると、9月10日が保科智子、10月9日が姫川琴音、11月7日が長岡志保、11月24日が雛山理緒、12月20日が来栖川芹香、12月21日が宮内レミィ、1月19日が松原葵、1月23日が来栖川綾香という具合に、秋から冬にかけて誕生日が設定されているヒロインが多数います。(どういうわけか理緒の誕生日は、最初の18禁パソコン版では6月3日、PlayStation版では11月24日という異なった設定がなされています)
「下級生」ヒロインの誕生日連作は3点でひとまず中断して、ToHeartヒロインの誕生日連作を始めよう、と思い立ったのは、10月に入った頃でした。「いいんちょ普及委員会 保科智子Fan Club」の会員に名を連ねていながら、今まで智子の誕生日に合わせて何か制作したり寄贈したりしたことは一度もなく、そして今年も智子の誕生日を1ヶ月過ぎるまで完全に忘れていたのは不覚の極みですが、新たな連作を思い立ったからには智子以外のヒロインであっても描いてみたいと思いました。
中でも、今まで一度も描いたことがなく、加えて8月に「平和を実現する人々」でレミィを描いた時、「アメリカ軍や自衛隊を取材している、レミィと知り合いのフリージャーナリスト」という役柄で登場させる、まさに千載一遇の機会を逸した志保には、5月の連休に描いて公開する構想はかなり前からあるのですが、来年の春まで制作構想を棚上げしておくよりは、できるだけ早いうちに、取りも直さず11月7日の誕生日に合わせて、主演作品を描いてやりたいと考えています。

志保はともかく、連作を思い立ったのが琴音の誕生日の直前だったので、連作の第1作には琴音を描くことにしました。
私が琴音を描くのは今度が3回目になりますが、初めての作品2度目の作品もリクエストされて描いた作品なので、自分でキャラを決め、題材も出して描いたのはこれが初めてになります。
相方は森本美紀──と言われてすぐに思い出せる方はあまり多くないかもしれません。PlayStation版の琴音シナリオの終盤で、藤田浩之と琴音が琴音の念動力を制御する訓練をしているところに、たまたま通りかかった琴音の同級生です。その場面では琴音に「森本さん」と呼ばれているので、下の名前はわかりませんが、後になってゲームとは別のメディアで、下の名前が設定されたようです。
PlayStation版では、琴音が「自分で念動力を制御できる人間である(それまで噂されていたところの「悪霊憑き」ではなく)」と森本が言い広めたために、同級生が琴音を避けなくなった、という経過になります。だとすれば、琴音が同級生に受け容れられるきっかけを作った森本が、琴音にとって、浩之は別としてこの学園に入学してから「初めての友達」になった、と考えてもあながち不自然ではないと思います。
(2004.10.24)

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