『もしも涼子が・・・』
もしも涼子が・・・
『下級生』より「加納涼子」です。
2003年の11月から12月にかけて、お知り合いの「下級生」ファンの人たちのサイトでは、ゲーム本編で設定されているヒロインキャラの誕生日に合わせて「麗子祭り」「愛ちゃん祭り」が相次いで開催され、私もこのCGこのCGを制作・寄贈して末席に連なりました。
下級生に登場するキャラの中では加納涼子が一番気に入っている私としては、ゲーム本編で涼子の誕生日が8月11日と設定されていることから、それに合わせて「涼子祭り」を自分で主催することは思いもよらないとしても、いつか機会があったら涼子のCGを描いてみようと思っていました。
8月11日というのは残暑見舞の季節にあたりますから、それに今年は8月1日にサイトを移転したことでもあり、暑中見舞・残暑見舞・サイト移転記念・涼子の誕生日といったいろいろな名目の中から選んで涼子のCGを制作しようと考えていましたが、涼子らしい場面といえば絵を描いている場面だと思うが、それは逆に「お約束」すぎないかとか、暑中見舞やサイト移転記念といった名目でCGを制作するのなら水野友美をメインにして描くのが私の使命である以上、当然涼子と友美を一緒に描くことになるが、この二人は雰囲気などが似ていて対比を表現しにくいとか、あれこれと考えすぎたせいか、その頃にはこれといった題材が思いつかず、制作できないまま8月が終わりました。
本来の誕生日である8月11日はとうに過ぎ去ってしまいましたが、今年の場合旧暦の8月11日は新暦で言えば9月24日になるので、それまでには何とか制作できないかと、9月になってからもネタ出しを続けていたところ、ある日突然思いついた妙案がこの題材でした。

下級生というゲームのイベントCGは、プレイしていた時のことを思い出すだけで気分が悪くなってくるほど、執拗に(4字削除)が乱発されるのですが、涼子の場合も夏場の重要なイベントとして、涼子が主人公にヌードデッサンのモデルになることを頼み、主人公がそれを引き受けるというイベントがあります。
そして涼子の自宅、自室でヌードデッサンをしている最中に、涼子の制服のスカートが不適切な状態になったことから、デッサンに不都合な状況が惹き起こされ、それが直接の契機になってデッサンは中断されるのですが、そこで
「もしも涼子が私服(この絵に描いた、夏の私服)に着替えてからデッサンを始めていたら?
 ──スカートが不適切な状態になることはなく、従ってデッサンに不都合な状況が惹き起こされることもなく、デッサンは無事終了していたであろう」
と考えたのでした。
(4字削除)のごとき「中途半端に“劣情”を刺激する」要素を描くことを拒絶するのは、CG制作に際しての私の主義として、源を辿ればこれら最初期の作品に端を発し、2001年のこの作品では「そのためにはゲーム本編でオーソライズされている服装を改変することも躊躇しない」と断言してまで明確に打ち出しましたが、今回の作品では、ゲーム本編でオーソライズされている、同じキャラの「別の」服装をそのまま採用するだけで私の主義を遺憾なく実現できたのは、私にとって望外の幸せでした。
(2004.9.13)

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