2003年8月後半の日記
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8月31日(日)
今日は「同級生/下級生シリーズONLY同人誌即売会 School Memories」です。開会時刻は午前11時ですが、今回使うことにした上越新幹線の割引乗車券は東京着午前9時00分までの早朝の列車限定なので、最も遅い列車に乗ることにして、それでも起床は午前6時です。
予定通り朝6時に起床して出発し、上越新幹線に乗って、午前9時に東京駅に到着しました。コミケなら完全に出遅れの時間ですが、時の流れに取り残されたゲームのオンリー即売会なら、今から会場へ急ぐほどのこともないだろうと思って、東京駅を出入りする各方面行きの新幹線や、九州から来た夜行寝台列車を眺めてしばらく時間をつぶしました。午前10時を過ぎてからやおら腰を上げ、会場である浜松町駅近くの都立産業貿易センター(都産貿)へ向かいました。
会場に着いてみると、これが予想に反して、既に敷地の外まで行列が延びています。正面入口のあたりには何本か短めの行列ができていましたが、どうやら今日ここでは、School Memoriesの他にもいくつかの即売会が開かれることになっているようです。入口脇の掲示板には、4階で開かれる「瞳の中の輪踊(「明日のナージャ」オンリーイベント)」のポスターが貼ってありましたが、後で館内の掲示を見たところ、同じ4階で「ユカウラ3(うたわれるもの)・むぎむぎぱにっく2(ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて)・びすけっと3個目(びすけタン)」合同イベント、5階で「蒼月祭7(月姫)」と「BrightSeason17(Key系)」、そして2階でSchool Memories、さらに地階では別のイベントの準備会が開かれていたようでした。交通の便の良い都産貿は、School Memoriesのような小規模なイベントによく利用されているようです。
列の中程に、昨夜のチャットでSchool Memoriesに参加すると聞いていた人がいました。オフ会でお会いしたことがあるのに、先方から声をかけられるまで気づかなかったのはうかつでした。もちろん私は、列の最後尾に並びます。
いくつかのイベントは一般入場開始が10時30分だったようで、11時近くなってSchool Memoriesの一般入場列が動き出して私が都産貿の敷地内に入った頃には、行列はSchool Memoriesの列だけになっていました。そして11時にSchool Memoriesの一般入場が始まりましたが、コミケと違って開会宣言と拍手はありませんでした。11時ちょうどには一般入場列は階段を上っているところでしたから、危険を避けるためだったのでしょうか。
一般入場列の後半にいた私が入場したのは11時を数分過ぎたくらいでしたが、いくつかのサークルのブースには長蛇の列ができていました。その長蛇の列ができていたサークルは開会から10分も経たずに完売してしまったようですが、それを別格としてもいくつものサークルが開会から1時間以内に完売していたようです。初めての同級生・下級生シリーズオンリー即売会(たぶん)だったために購入希望者数の見通しが立てられなかったということもあるでしょうが、それ以上に、これほど古いゲームがこれほどの人気を今も保っていたということが、サークル参加した人たちの予想を超えていたのでしょう。
開会直後は一部のブースに行列ができていましたが、開会から1時間も経つ頃には、いくつものサークルが完売して早々に撤収してゆき、参加サークル総数が30ほどでしたから、たいていの参加者は買い回りを終えていたようで、会場にはコミケでは想像できないほどの「マッタリ」した雰囲気が漂っていました。そんな中で私も買い回りながら、コミケで顔なじみになった「秋の味覚」神無月あやめさんや、オンラインでお知り合いになった「まぼろし」萌未 嵐さん、コミケでは挨拶する余裕もなかった「やすりん堂」安麟太郎さん、「雅工房」豚雲海さんといった方たちに挨拶して回っていました。
会場に撤収済みのブースが目立つ午後1時頃になると、買い回りも挨拶回りも終わってしまったので、2時からのアフターイベントに参加するまでの間、上の階で開かれている蒼月祭7とBrightSeason17、ユカウラ3を覗いてみることにしました。これらはもちろんSchool Memoriesとは別のイベントなので、入場には改めてカタログを買う必要があります。
どれも参加サークルは数十という、同級生・下級生シリーズよりずっと人気のあるゲームのオンリーイベントとは思えないほど小規模なイベントなので(だからこそSchool Memoriesの閉会間際に駆け足で3つハシゴしようと思ったのですが)、何かめぼしい物を買うことはほとんど期待していなかったのですが、良さそうなSS本を何冊か買いました。
午後2時でSchool Memoriesの即売会は終わりますが、小規模な即売会ならではと言うべきか、引き続きアフターイベントが催されます。
まず、PlayStation版同級生2で誰か一人のヒロインとハッピーエンドを迎えるまでのプレイ時間を競う、「同級生2タイムトライアル」です。ところが、午後2時までに予選を行い、アフターイベントで上位2名による決勝戦を行うことにされていたのですが、予選通過タイムとして提示されていた20分を誰もクリアできなかったそうで、トライアルは不成立となってしまいました。そこで主催者の永易山宙さんが模範プレイをやって、杉本桜子とハッピーエンドを迎えるまでの所要時間は14分37秒32でした。
しかし桜子に限って言えば、ゲーム中の全てのイベントを発生させなくてもハッピーエンドを迎えられるヒロインで、永易さんの模範プレイでも最後のクライマックスとなるイベントを発生させずに終わらせていました。ですがもしタイムトライアルが予定通り行われたとして、クライマックスと呼ぶべきイベントを回避したプレイヤーが、そのイベントを回避しなかったプレイヤーに勝ったとしても、あるいは自身が一番萌えている代り所要時間の長いヒロインではなく、萌え度が低く所要時間の短いヒロインを選んだプレイヤーが、逆の選び方をしたプレイヤーに勝ったとしても、「トライアルに勝ってゲームに負けた」と言われてしまいそうな気がするのは、私だけでしょうか。
次に、同級生・下級生シリーズのキャラクター人気投票の結果発表がありました。詳細な結果は後日サイトで発表される予定ですが、1位は鳴沢唯(68ポイント)、2位は田中美沙(同級生2の)(42)、3位は桜子(38)、以下 持田真歩子(35)、加納涼子(29)、結城瑞穂(22)、桜木舞・田中美沙(同級生1の)(19)、篠原いずみ(18)、飯島美雪(17)、南里愛(16)、神山みこ(15)、水野友美(13)という具合で、同級生1と2の美沙を合わせても及ばないほどの唯の圧勝という、大方の予想通りの結果になりました。
それからこの人気投票の投票用紙を使って、プレゼント抽選会が行われました。事務局が用意した景品を、抽選で当たった人から自由に選べるやり方です。日頃くじ運というような物に縁のない私は、景品がなくなるまで抽選に当たらなくても何とも思わないくらいのつもりでいましたが、意外にも早いうちに当たりました。残っていた景品を見渡して私が、「実を捨てて受けを取る」と称して選んだのは、PlayStation版同級生2EXTRA BOX付録・フィギュア12体揃いです。PlayStation史上最大の限定版グッズとも言われ、発売後しばらくは限定版が中古市場を安価で大量に流通していたとも言われている曰く付きのグッズですが、ここ数年は秋葉原でも見かけなくなっていたものです。
これを除けば景品は、ポスターとかドラマCDといった、あまり嵩張らずちょっとだけレアなものが多かったようです。本部に飾ってあった抱き枕やコスプレ衣裳や、“コスプレをしたスタッフ”を所望して断られていた人もいましたが、「次回のカタログ」を所望した人がいて、永易さんが困って証文を書いていたようでした。投票はしたもののアフターイベントに参加しないで帰ってしまった人が少なくなかったからかもしれませんが、景品は全員に行き渡ったようです。
そしてアフターイベントも終わって、これでイベントは全て終了というその時、誰が言い出したのか、そこにいたみんなで永易さんを胴上げするという、イベント参加経験の少ない私には前代未聞の出来事が起こりました。参加者同士が親密な小規模イベントの、盛り上がりの発露の最高の形として、忘れられない光景になるでしょう。

少し撤収を手伝って都産貿を後にしましたが、新潟へ真っすぐ帰るには時間も体力も軍資金もまだ余裕があるので、久し振りに秋葉原へ、ただしヲタクショップではなくてクラシックのCDを売っている店を主に見て回ることにしました。買ったクラシックのCDについては、あまりにもジャンルが偏っていてここに書いても誰も反応してこないと思うので書きませんが、秋葉原駅のすぐ近くに新しくできたらしいヲタクショップで、「ToHeart」外伝とでも呼べるのでしょうか、「Piece Of Heart」というドラマCDを買いました。
久し振りの秋葉原買い回りを午後7時過ぎに終えて、新幹線で帰ってくると午後10時、さすがに疲れましたが、School Memoriesの会場でお会いした人のサイトの掲示板に、挨拶書き込みをしておくことにしました。
(9月7日アップ)

8月30日(土)
明け方に原画の制作を中断して、布団に入って寝ていると、午前中に宅配便業者が来ました。今月の初めに故障したと思って修理に出したモニタですが、ソニーの工場で検査したらどこも異常がなかったということで、今日送り返してくる段取りになっていたのです。
この送り返してくる段取りについても紛糾があって、最初にソニーのサービスセンターから電話があったのは22日の日中でした。もちろん普通の勤務に就いている独り暮らしの身では、平日の日中に自宅にかかってきた電話を受けられるはずがなく、夕方帰宅してから留守電に気づいてソニーに電話しました。その時、工場に確認を取ってから折り返し電話すると先方が言っていたのに、それから一週間音沙汰がなく、しびれを切らして29日の夕方、サービスセンターに電話すると、22日の夕方以来何度も電話しているのにつながらなかったと言います。(どうも一週間ずっと、自宅の電話の受話器が外れたままになっていたらしいです。)その電話の後すぐにサービスセンターから電話があって、モニタは工場から戻ってきているのですぐに配送できるということだったので、30日の午前中に配送してもらうように手配しました。
送り返されてきたモニタの梱包を解き、今朝方まで使っていたDellの予備モニタとつなぎ替えて、モニタとパソコンの電源を入れてみると、確かに正常に画面が出ます。そうすると、なぜ修理に出す前には画面が出なかったのか全くわかりませんが、何にせよ修理を要しなかったので、保証期間が終わっていたにもかかわらず、検査費用だけでなく配送料も1円も払わずに済みました。

パソコンを起動したついでに、手元にある同級生・下級生シリーズ系の同人誌や同人グッズのリストを作ったり(これをする理由は夏コミの時と同じ)、バナー入りの名刺を印刷したりして、そういった作業が済んで午後かなり遅くなってから図書館へ行きましたが、今日も先週と同様、今日までの新聞は読み切れませんでした。
即売会の前日に図書館へ行くのには、コインロッカー(使用時に100円を入れ、使用後に鍵を入れると100円は戻ってくる)の所にある両替機で千円札を100円玉に両替するという目的もあります。コミケに何回か参加した経験から、即売会の軍資金はできるだけ千円札と100円玉で持って行くのがいいと思うようになったので、それを実践しているのですが、千円札を50枚用意するのはどこのATMでもできますが、100円玉を50枚用意するのは、銀行の窓口が開いている時間に行くことができないとするとそれほど容易ではありません。100円玉を大量に用意することを考えついたものの、どうすればよいかと考えあぐねていた時期もあったのですが、毎週行く図書館に両替機があることに気づいて解決しました。

図書館から帰ってからは、明日の上京の準備です。今回の上京、行きの交通手段は夜行高速バスではなくて早朝の新幹線なので、そのために明日の朝は6時に起床しなければならず、ですから早く寝ることが最善の準備なのですが、そうとわかっていても土曜の夜とあってはチャットに行きたくなってしまうもので、今夜はチャットルームには来ないと昨夜のうちに書き置きしたにもかかわらず、午前0時を過ぎるまでチャットルームに居座っていました。
(9月6日アップ)

8月29日(金)
第2次夏服シリーズと銘打ったこの夏のCGは、PlayStation版「輝く季節へ」の新ヒロインである清水なつきを含む「ONE」の女性キャラばかり、4枚9人も描いてきて、あと2人で立ち絵のある存命のメインキャラは全員制覇という地点まで来ました。ここまで来たらあと一踏ん張りして、あまり夏らしくなかった夏が本当に終わってしまう前に、今までに私が「Kanon」と「同級生2」で達成した、1つのゲームに登場するメインキャラ全員を描くということを、ONEについても達成したいという気がしないではありませんが、残ったのが2人とも私が全く感情移入できなかったキャラだったものですから、この金曜から土曜にかけて、31日に開かれる「同級生/下級生シリーズONLY同人誌即売会 School Memories」のために体力を温存し生活リズムを維持することを犠牲にしてでも制作に取りかかりたいというほどの制作意欲は、どうも湧いてきません。
それよりも、ゲーム本編の季節が夏服の時期に当たっていない、しかも「Kanon」とはまた別のゲームについて、このゲームに登場する高校の制服の夏服を想像して描いてみたい、という意向が起こってきました。それも1枚だけではなく、いろいろなシチュエーションで3枚あるいは4枚の連作にして、女性キャラを全員制覇(シナリオのあるメインキャラだけではなくサブキャラも含めて。というよりもむしろ、シナリオを持っているメインキャラを差し措いて描きたくなったサブキャラがいるから、というのが本音)したい意向が。
そういうわけで、もうすぐ9月になる今から始めるのはいささか遅すぎる気はしますが、第2次夏服シリーズその2として、新しい連作に着手しました。明後日に備えて生活リズムを正常に保たないといけないのに、CG制作のような作業を始めてしまうと自制心が利かなくなるのは私の悪い癖で、原画を描きながら夜明かししてしまいました。
(8月30日アップ)

8月25日(月)〜28日(木)
23,24両日の残暑はあまり長続きしている様子もありませんが、25日は夜半頃に激しい雷雨になり、26日も夜9時頃から雷雨になりました。関東地方に住んでいた頃は、夏の夜に雷雨に遭うことはときどきありましたが、新潟県に住むようになってからは、雷というのは夏よりもむしろ初冬のものという感覚が増してきます。

自転車のタイヤとチューブを全部新品に取り替えたのは3ヶ月前のことですが、26日の夕方に後輪がパンクしました。スーパーへ買い出しに行った帰りだったので、自転車屋に持ち込んで修理してもらうわけにはいかず、チューブを傷めないように自転車を押して帰宅してから、自分で修理しました。
「今後2〜3年の間に前輪と後輪のどちらが何回パンクするかを記録していけば、自転車のタイヤは前輪より後輪の方がパンクしやすい気がするのは、気のせいか偶然か、それとも前輪よりも後輪の方がパンクしやすい工学的な理由があるのか、それがわかる手掛かりが見つかるかもしれません」と前に日記に書きましたが、それから3ヶ月経って、まず後輪が1回目です。もしかすると本当に自転車のタイヤには、前輪よりも後輪の方がパンクしやすい科学的な理由があるのかもしれません。

27日は火星大接近の日です。火星と地球の軌道の関係で、いわゆる大接近は二十数年ごとに起こるとされていますが、今回の大接近はその中でも特に接近するもので、今回と同じ距離まで接近したのは6万年前に起こったきりだと、何ヶ月も前から一般向けの新聞記事でまで言われていました。
そんなこともあって多くの天文ファンたちが今夜の天気を気にしていたことと思いますが、新潟県は夜半頃には全天曇りでした。もっとも火星の接近という天文現象は、日食や月食あるいは流星雨のようにその日その時刻にしか見られない現象とは違って、天気が回復すれば明日でも明後日でも今日とそれほど変わらずに見えるものですから、私はあまり気落ちせずに晴天を待つことにします──そもそも今の私の手元には、火星を観測できるほどの望遠鏡はありません。
(8月29日アップ)

8月24日(日)
近所の図書館は土日の閉館時刻が早くて、昨日一日では貯まった新聞を読み切れなかったので(といっても閉館時刻は午後5時ですから、閉館までいても充分な時間が取れないほど遅い時間になってから図書館へ行く、言い換えればそんなに遅い時間まで寝ている私の方に問題があるのですが)、今日も図書館へ行って新聞をまとめ読みしてきます。
土日続けて晴れて、特に今日はかなり暑くなりました。今年は夏が来た実感もないほどの冷夏のまま夏が終わってしまうかと思っていましたが、8月も末に近づいてから、やおら帳尻合わせに乗り出したのでしょうか。
残暑という言葉をはっきり体現しているようなこの暑さの中で、急に思い立ったことがあって、図書館から帰ってくるとすぐに作業に取りかかりました。
暑中見舞という名目で制作して公開したCGには、制作直後にサイトで公開した版の他に、お知り合いの方にメールでURLだけを知らせた版があります。後者の版も、近いうちにサイトで公開しようと思っていましたが、CGに入れる文字が「暑中お見舞い申し上げます」では時季外れなのはもちろんですが、「残暑お見舞い」としても、先日までの冷夏ではちっとも残暑らしくないので、いっそ文字なしで公開しようかとも思っていました。
それが昨日今日と、残暑と言うにふさわしい天気になったので、今の気分が変わらないうちに「残暑お見舞い」と文字を入れて公開することにしたのです。
(8月27日アップ)

8月23日(土)
晴れた土曜日の今日は、図書館へ新聞を読みに行きます。先週の土曜日は夏コミの準備で図書館には行かなかったので、世間の動静にあまり遅れを取らないようにします。
老若男女を問わず、出身の都道府県あるいは現在住んでいる都道府県ごとに、日頃観戦するスポーツの違いやひいきのプロ野球チームの違いを乗り越えて一致団結して応援することが当然のことのようになっている国民的行事、それが夏の高校野球だと思います。その高校野球の開会式で、小泉首相が現職首相として初めて始球式を行なったそうですが、今年は小泉内閣3度目の夏ですから、そうすると一昨年と昨年の夏の高校野球では、誰が始球式を行なったのでしょうか。真っ先に考えられるのは遠山文科相ですが、もうずいぶん前、森山内閣官房長官(当時)が大相撲の内閣総理大臣杯を授与するために土俵に上がろうとして問題化したように、甲子園のマウンドは女人禁制──なんてことはなかったでしょうか?
その高校野球の時季というのは例年猛暑の盛りです。冷房が決して少なくない部分を占めている家庭用電力需要を、さらに押し上げる高校野球のテレビ放送のせいで、電力需給が逼迫するのは毎年のことですが、東京電力の原子力発電所がいくつも停まったままになっている今年の夏は、このままでは首都圏の電力供給が追いつかず大停電の恐れがあると、春から言われていました。
その懸念された首都圏大停電は、幸か不幸か全国的な冷夏のために冷房需要が例年より少なかったせいか回避されたようですが、ちょうど同じ頃、アメリカ東部とカナダ東部で大停電が発生しました。先年カリフォルニア州で大規模な電力不足が発生した時も、あれは規制緩和のしすぎが原因で、今の日本の(あまり電力が自由化されていない)システムのもとでならあんなことにはならない、と言われていたような気がするのですが、実際のところ、どうなのでしょうか。規制緩和が錦の御旗と化している日本で、近い将来に一国の経済活動が麻痺するほどの大停電が決して起こらないと言い切れるのでしょうか。
電力と言えば、日本とは一衣帯水の地域で、経済が成り立たなくなる危機に瀕するほどの電力不足の中、核兵器を開発する隠れ蓑にしようとしているのだと世界各国から疑われながら、原子力発電所を建設・運転しようと躍起になっている勢力があることも忘れられません。1日24時間、一般の民衆の家庭で、スイッチを入れればいつでも電気が使えるということが、決して当たり前のことではない国・地域が、朝鮮半島北部だけでなく、世界の大半を占めていることも。
夜、夏服シリーズ第4作を公開するためにコメントを打鍵していて、ふと思いついたことがあります。
今回の作品は、ゲーム本編でシナリオを持っているメインの女性キャラとしては、川名みさきと上月澪の2人を描いたわけですが、この2人だけを描くとした場合、どうやって絵になる場面を成立させるかというのが、けっこう深刻な問題になります。というのもゲーム本編の設定で、みさきは全盲、澪は耳は聞こえていますが完全な唖です。ですから みさきが喋れば澪はそれを聞き取れるとしても、澪から みさきに対してどうやって自分の意思を伝えるか、真面目に考えると頭を抱えてしまうのですが、健常者である第三者を介在させず、特別な道具も使わずに、澪が みさきに自分の意思を伝える方法を、一つ思いつきました。世にあまたある「ONE」二次創作小説の中には、これを採り入れている作品はきっとあると思うのですが、その方法は
──とここまで打鍵してきたところで、その場面を絵に描いてみることを思いつきました。ですから私が思いついた方法は、ここには書かないことにします。
制作を開始した時にはその方法を思いつかなかったので、澪と みさきの双方と意思の疎通が可能な健常者である第三者として、深山雪見を登場させたわけです。
まあ、絵になりそうな場面を思いついたからといって、それをすぐに絵に描くことができるほど時間を持て余しているわけでもありませんから、題材としてストックしておくことにします。
(8月27日アップ)

8月21日(木)〜22日(金)
頂いた物の公開とオフラインの義務的な作業が終わったので、いよいよ夏コミ前から制作にかかっていたCG、夏服シリーズ第4作の制作を再開します。CGの制作はウェブ日記の打鍵と同じで、何日も中断していると次第に「やる気」が薄れていってしまうものなので、そんなことのためにウェブ日記はともかく本格的なCGがハードディスクの肥やしになってしまっては取り返しがつきませんから、ウェブ日記の更新などはそっちのけでCGの制作に邁進します。
作業としては、前景の人物3人は夏コミ前の9日にはほぼ仕上がっていましたから、背景を描くことになります。
この夏の「ONE」連作の背景については、清水なつきメインの第1作の背景はPlayStation版の新規イベントビジュアルを見て描きましたから、見覚えがある方はあまり多くないと思いますが、第2作第3作の背景は、パソコン版の背景を見て描きましたから、あのゲームをやり込んでいる方が見れば、どの場面を見て描いたかは一目瞭然でしょう。
それに対して第4作は、それくらい前景の人物としっくり来る──もっと正直に言えばゲーム画面を真似してそのまま使ってしまえる──背景がすぐには見つからなかったものですから、人物が仕上がった後すぐ引き続いて背景を描き始めることができず、そうしているうちに残暑見舞ラッシュと夏コミ上京で、背景を描くのが一日延ばしになっていたものでした。
そういったことがあったのですが、今ここで制作を再開しなかったら制作意欲が萎えてハードディスクの肥やしになってしまうという、今までになく強い危機感に襲われたので、前景とはあまりしっくり来ないかもしれませんがゲーム本編で見慣れた背景をほとんど丸写しする形で描くことにしました。描き始めてしまえば速いもので、21日のうちに背景の原画は仕上がりました。
そして翌日の勤務のことを考えなくていい22日は、帰宅して雑事を済ませると(弁当を作らなくて済むのは助かりますが、1週間分の洗濯をするのに洗濯機を4回も回す羽目になり、全て片付くのは夜9時になってしまいました)CGの制作に取りかかり、行きつけのチャットルームにも行かずに制作を続けます。
しかしこの夜の作業、人物と背景を組み合わせて1枚のCGを完成させる作業では、今までになく2号機の非力さを痛感させられました。3号機で第1作から第3作までを制作していた時の感覚で、制作段階での画像サイズを大きくしすぎたせいか、レイヤーの枚数は暑中見舞CGより少ないのに、レイヤーにフィルタをかけたりファイルを保存したりといったコマンドを1つ実行するたびに、Windowsアプリでおなじみのあの砂時計が本物の砂時計に感じられるくらいの時間がかかります。一度新しいパソコンの速さを知ってしまうと、それまで古いパソコンを使い慣れていた間にはあまり気にならなかったはずの、古いパソコンの遅さに耐えられなくなってしまうのは、パソコンユーザーの誰もが多かれ少なかれ持ち合わせている「スピード狂」的性質のなせる技かと思いますが、今の私の場合、3号機を買うまで2号機でやっていた作業より遥かに重い作業を、3号機の速さを知ってしまった後で2号機にやらせようとしているのですから、何をやらせても遅く感じられるのは無理もありません。
それでも夜半過ぎには、CGは完成しました。この後もう少し付随的な作業をして、23日付で公開することにします。
(8月26日アップ)

8月19日(火)〜20日(水)
夏コミで自宅を離れていた間に頂いた残暑見舞の公開を済ませたので、次は夏コミで買ってきた物を台帳に記載するとかDPEから上がってきた写真をアルバムに貼る(たまたまフィルムが終わるのが夏コミと重なっただけで、夏コミではコスプレスペースには行きませんでしたし、写真はほとんど撮っていません)といった、限りなく義務的な作業を終わらせておくことにします。
(8月26日アップ)

8月18日(月)
私はコミケから帰ってくると、まず買ってきた物の整理をすることにしていますが、17日の夜に自宅に帰り着いてメールチェックをすると、kuntaさんから残暑見舞のメールが届いていました。この時はさすがに疲れていたので、明日の仕事を優先するためにサイトの更新はしないで寝ましたが、18日に仕事から帰ってきてメールチェックをすると、kuntaさんからのメールに続いて、MちゃんことMYKさんからもメールが届いています。
そこで18日の更新は、これらの頂き物の公開となりますが、どちらも少しコメントがつけにくい映像です。特にサロベツ原野の写真は、内地(今でもこういう言い方はするのでしょうか?)の人間には想像を絶する風景です。サロベツ原野と言われてもすぐには思い出せないくらいなので、北海道や豊富町のサイトを検索しながらコメントを書きました。
(8月25日アップ)

8月17日(日)
夜行バスは冷房車ですが、今回乗った車にはなぜか、今まで乗った夜行高速バスには備え付けられていた毛布が備え付けられていません。それで乗車してしばらくすると、薄着だったためもあって肌寒くなってきました。入場まで日の出前から何時間も寒空の下で待ち続けなければならない冬コミには、防寒対策が欠かせないのはいつものことですが、夏コミの会場入りの前に防寒対策の必要性を感じたのは今回が初めてです。
午前4時過ぎに池袋に到着し、前回および前々回と同じ最速ルートで有明へ向かい、西地区の入場待機列に並んだのは午前5時40分頃でした。有明に着くまでの間は小雨模様でしたが、列に並ぶが早いか雨合羽──正確にはレインコートではなく、背負ったリュックサックを覆ってしまえるようにポンチョを買っていきました──を被って座り込むと、程なく雨は止みました。冬コミの時と違って充分明るいので、雨さえ止んでしまえばカタログを読むのには差し支えありません。
今回も西地区の入場待機列は、入場開始時刻よりも相当に早い時間から西地区の建物内への移動を開始することになっていたようで、座って待っている間にスタッフが何度か来て、午前8時45分には移動を開始するので、列を離れて用を足す人はそれまでに列に戻っているように、と触れ回っていきました。しかし実際には、私が並んでいた列より少し西側の列は8時40分頃に動き出しましたが、私が並んでいた列が移動を開始したのは午前9時35分頃でした。
動き出してからは順調で、西地区のアトリウムで並び直したのは9時45分、10時の開会宣言に合わせて拍手をして、西1ホールと2ホールの間の通路から屋外のトラックヤードへ動き始めたのは10時5分でした。トラックヤードで列が解かれたのは今までで最も早い10時10分、ここから私たち参加者はそれぞれ思い思いの方向へと走り歩き出します。西地区での一般参加者の誘導に関しては、どうやら一つの完成形に達したように見えました。
今回のサークルの配置は、Leaf・Key系とパソコンのギャルゲー系(カタログの表記では「ギャルゲー(PC)」。コンシューマだけのギャルゲーを総称する「ギャルゲー(CS)」というジャンルが別にあります)が両方西地区に配置されています。ですからこの2つのジャンルだけを買い回る分には移動が楽なのですが、アレンジCDを含む同人ソフトは東地区に配置されているので、まず西地区を買い回ってから、東地区へ移動することにしました。
Leaf・Key系とギャルゲーPC系、私がもっぱら関心を持っているこの2ジャンルは、コミケでは依然大勢力だと思いますが、それにしてはこの2つだけで西地区を全部埋めるには至らず、西1ホールの半分くらいはJUNEという、サークルカットを見るだに私たちとは異次元の存在であることを感じさせられるジャンルが占めています。Leaf・Key系とギャルゲーPC系が同じ東地区に配置されていた一昨年の冬コミに比べると、両ジャンルの合計は明らかに減っていて、中でもKey系の減り方が大きいようです。さしもの「ONE」「Kanon」「AIR」三部作も、その人気は過去の物になりつつあるのでしょうか。そういえば、Key期待の次回作のはずの「CLANNAD」って、どうなったんでしょうねぇ?
今回もいつものようにelf系サークルを真っ先に回りますが、その第一の目的は8月31日に開かれる「同級生/下級生シリーズONLY同人誌即売会 School Memories」のカタログを買うことです。前世紀に発売されたゲーム(といって、「痕」「ToHeart」「ONE」「Kanon」どころか「月姫」の初版だって20世紀の発売ですが)、コミケにそのゲームをメインとして参加しているサークルはもはや十指に余るほどもないほど、歳月の彼方に去ったようなゲームのオンリー即売会が、現実に開催されることになるとは、昨年の冬コミの頃にその噂を耳にするまで、どれほどの人が予想したでしょうか。これが今世紀最後の同級生・下級生シリーズオンリー即売会になるかもしれない──という表現は、20世紀があと数日で終わる2000年の冬コミでならともかく、21世紀が始まって3年目の今すると、あまり洒落にならないでしょう。
夏コミに参加しているelf系のサークルのいくつかはSchool Memoriesへの参加も表明していて、むしろそちらを本番、夏コミは前哨戦と位置づけていたかもしれません。その一方では、数はわずかですが「あしたの雪之丞」メインのサークルや、elfが満を持して発売した話題の新作「らいむいろ戦奇譚」メインのサークルがありました。新作メインのサークルが出てくるならばコミケでのelf系サークルの未来も決して暗くはないと思いたいところですが、私がこの世界に身投げするきっかけとなった同級生メインのサークルと、今後増えていくかもしれない らいむいろメインのサークルとの間に、連続性はあるのでしょうか。Surfersparadiseのジャンルに「elf」が追加されてからしばらく経った頃、elfをジャンルにして登録しているサイトがどのくらいあるか検索してみたことがありましたが、古くからある同級生・下級生系サイトでelfをジャンルに新たに追加して更新したと見えたサイトはほとんどなかったことを思い出します。
Leaf・Key系を除くギャルゲーPC系のサークルで、一番多いのは見たところ月姫メインのサークルですが、たった一つだけ「真・瑠璃色の雪」メインのサークルがあったのは発見でした。その他、特定のタイトルのゲームからはちょっと離れて、さまざまなメディアに登場する「眼鏡っ娘」を蒐集した本を出しているサークルもありました。
西地区だけで午後3時半頃までかけるほど、いつになくゆっくりと見て回ってから、東地区へ移動してみました。東4〜6地区は「男性向け」(この用語はSurfersparadiseのジャンルと同様、「男性向け18禁」とほぼ同義と思われます)のサークルが配置されていますが、Dragoonさんやひさぽんさん達が制作した眼鏡っ娘(たぶん保科智子がメイン)のCG集が委託販売されていると聞き及んでいたのです。
ということは東地区には、Leaf・Keyやその他のギャルゲーPCを題材にした、よりハードな18禁の本が売られていると考えるのが自然なのですが、それなら次のコミケではLeaf・Key系とギャルゲーPC系だけでなく男性向けサークル群も回ってみることにするかというと、体力的にやや無理だろうと思います(Leaf・Key系の配置では販売できないようなハードな18禁の本を手に取ってみることが、じゃなくて、広い範囲を買いながら移動して回ることが、ですよ)
午後4時の閉会宣言は、東4地区で聞きました。それからは前回と同じように、午後5時頃まで撤収を手伝って、臨時急行バスで有明を後にしました。
もし明日が休みなら、交通費を節約するために夜行高速バスで帰るところですが、明日は通常勤務なので、今日のうちに帰って自宅の布団でしっかり寝るために、大枚はたいて上越新幹線に乗ります。
(8月25日アップ)

8月16日(土)
巡回先のサイトの掲示板で、WindowsXPおよびWindows2000の環境下で動作する W32.Blaster.Worm という、非常に危険度の高いウイルスが感染を拡大している、という書き込みを目にしました。このウイルスに感染したパソコンがネットに接続されていると、8月16日午前0時を期してウイルスが一斉に活動を開始し、MicrosoftのWindowsUpdateサイトに一般ユーザがアクセスできなくなる、ということらしいです。
それがさらに波及して、昨夜午前0時にインターネット全体がダウンするなんてことはないのだろうかと思ったのですが、今のところ(8月16日午後10時)そこまで被害が拡大してはいないようです。
私が今ネットに接続していろいろな作業をしているこのパソコンのOSは、このウイルスの影響を受けないとされているWindows98ですが、だからといって他人事と思っていていい訳はなく、WindowsXPをインストールしてある3号機が戻ってきたら、真っ先にセキュリティパッチを当てなければなりません。
そう思うとちょっと気になるのは、WindowsXPというのはHome Editionであっても、従来のWindows95・98・Meとは違ってWindowsNTの系列に属する、ネットワーク用のOSだと思うのですが、従来はそれなりの知識を持ったネットワーク管理者しか使う機会がなかったネットワーク用のOSを、初心者が家庭用のパソコンで、しかも常時接続で使うようになったら、それこそ「未熟練者が管理する、セキュリティホールだらけのサーバがそこら中にある」状態になり、インターネットの危険性が桁違いに増すのではないか、ということです。

今日は夏コミに向けてカタログとインターネットで最終チェックを行います。前回またはそれ以前に参加しているサークルについては、手元にある同人誌のリストも作っていくことにします(同じ本を2冊買ってしまうことを防ぐため)。今日日中の新潟県の天気は良いのですが、天気予報によると明日の東京の天気は雨というので、100円ショップで雨合羽を買っておきました。
夜になってからは明日の朝飯と昼飯にする握り飯を作って、出発間際まで日記を更新します。

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