『春の女神ふたたび』
春の女神ふたたび
『同級生2』より「杉本桜子」です。
「なちゅらりすと」を運営されている藤咲はじのさんに、なちゅらりすと開設1周年記念として差し上げました。
前の寄贈作品を制作する際に、「同級生2」の中では杉本桜子がお気に入りキャラの上位に入っていると伺っていたので、なちゅらりすとが4月下旬で開設1周年を迎えると伺ったその場で、季節にも引っかけて桜子の絵を描こう、と思い立ちました。
要するに2年前の今頃、「春の女神」を描いて、桜子をお好きな夢二さん(しかもこの方はその頃「サクラ大戦」の長編SSを連載中でした。偶然ですが)にお贈りしたのの二番煎じです。
「flutter of birds」にすっかり入れあげておられる はじのさんからは、flutter of birdsと同級生2のクロスワールド、もう少し具体的には「flutter of birdsの舞台である田舎の療養所に桜子がいる」というシチュエーションを提案されましたが、いかんせん私は、相変わらずflutter of birdsは未プレイのままで、クロスワールドの絵が描ける状態ではありません。
それで旧作「春の女神」をリメイクすることにして、制作を始める前には一応、「翼をつけた桜子」に抵抗感がないかをお尋ねしておきました。
出来上がった作品は、やはり制作当初は当サイトでは非公開とすることになってしまいましたが、私としてはこの前の「なちゅ温泉はばたきの湯」と同様、劣情を刺激するのが目的ではない裸体画、あるいは裸であるほうがより自然である絵を描こうとしたつもりです。

知美「そうは言っても、結局は女の子のヌードを描いてるんですから、『お前、ヌードが描きたいだけちゃうんかと小一時間(以下省略)』なんて言われそうですね、館長」
800「なんで知美がそのコピペを知ってる。でもヨーロッパ美術史を見ればわかるが、ルネッサンスから19世紀後半まで、ギリシャ神話の女神やニンフ、あるいは聖書に登場する女性つまりイブ・バテシバ・スザンナ・マグダラのマリアといった題材が、女性のヌードを描くための方便として使われていたのは、まぎれもない事実だぞ」
知美「また始まった、館長のペダンチズムが。歴史的事実だからって21世紀の今、それを真似する必要もないでしょうに」
800「その方便とは別に、桜子を『春の女神』に擬して、描きたかったんだよ」
知美「ま、そういうことにしておきますか」

桜子「800さん、前に『春の女神』で私を描いた時と、どこを変えたんですか? もちろん、その……服を着ていないことの他に」
800「原画は全部描き直したんだが、意識して変えたのはまず、旧作では何をしているのかわからなかった右手の仕草。それから旧作は両脚が真っ直ぐに伸びていたけれど、もっと躍動的に、飛び立った直後の感じを出そうと思って、脚を少し曲げてみた」
知美「脚を少し曲げて描いたのには、別の理由もあるんじゃないですか?」
800「それは想像に任せる。それから、前に友美たちの水着姿を描いた時のコメントに、ヌードを描くと衣服でごまかしが利かない分デッサン力が明確に現れると書いたんだが、『なちゅ温泉はばたきの湯』を描いた後で、デッサンというかこういうタイプのイラストを描く時の人物のプロポーションについて、はじのさんから、とても有益な助言を頂いた。その助言をはっきりと反映するように描いた、最初のCGでもある」
桜子「プロポーション?」
800「こういうタイプのイラストだと、リアルな人間より頭が大きめで、同時に脚が長い、結果として相対的に胴は短くなる。例えば7頭身だったら、頭:胴:脚の比率はリアルな人間だとだいたい1:3:3くらいだが、ゲームキャラの原画だと1:2:4くらいになっているそうだ。言われて改めて手持ちのゲームを見たら、なるほどと納得したよ」
桜子「『なちゅ温泉はばたきの湯』の時は、そうじゃなかったんですか?」
800「ああ、あれはプロポーションの参考にしたのが、ギャルゲーのHシーンじゃなくて実写のエロビデオ……をろあっ!!
知美「杉本さん、今のことは忘れて下さいね」
桜子(大の男をノックアウトして顔色一つ変えないなんて、三津野さん、怖すぎる……)
(2002.4.18 2002.10.1コメント改訂)

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