これは「秋の夜長によせて」の旧版です。
静乃「８００さん、どこをどういう風に作り直したんですか？」
８００「まず色だね。『高原の夏・友美』の旧版もそうだったけど、全体的に黄色が強すぎた」
静乃「そうですね」
８００「それと、これまでは『秋四景』の旧版みたいにピンボケ気味だったから、それを補正するために『シャープ』をかけたら、かけすぎてザラザラになった。絵の雰囲気から言ってこの絵は、あまり輪郭をくっきりさせない方が良かったと思う」
知美「画面がザラついてるのは、この頃はまだ原画をケント紙じゃなくてスケッチブックに描いていたせいでもあるでしょう、所長」
８００「それはそうだが……描こうと思う絵の雰囲気に合わせて紙を選ぶ、ということもやってみたいと思うぞ」
知美「それは、もっと上手になってからの話です。所長のレベルで、雰囲気に合わせて紙質を選ぶなんて十年早いです」
８００「…………」
静乃「三津野さん……」
知美「だいたい色だって、スキャナーで補正する以前に、原画段階で大間違いを犯しているでしょう。
　静乃さんの髪の色です。本当は緑色なのに、資料を集めないで描くから、黄緑色より黄色に近い色になっているじゃないですか」
８００「…………」
静乃「三津野さん、そんなに８００さんを責めないで下さい……」
８００「静乃は優しいなぁ。どっちが部外者だかわからないよ」
知美「……しまいには私だって切れますよ、所長（-_-^メ）」

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