『鳴沢友美』
鳴沢友美
『同級生2』より「鳴沢唯」「竜之介(主人公)」
および「水野友美」にもとづいています。
そこつやさんが運営する有名な「下級生」総合サイト、「そこつやの館」に寄贈したCGです。
知美「……所長。これを……」(すっ)
800「ほう、ラブレターか? ……って、『辞職願』ぃ!?」
知美「私、所長のギャグにはつき合いきれません! 今日限り、アシスタントを辞めさせてもらいます!」
800「まあ、待て、しばらく、しばらくっ」
知美「引き留めないで下さいっ!!」
800「落ち着いて話を聞いてくれ、これはただのギャグじゃないんだ」
知美「『ただ』のギャグじゃなかったら、『二束三文』のギャグですか?」
800「だから話を聞けぇ!!」

3月のある夜、以前私が「画廊喫茶カトレア」に寄贈した「持田あゆ または 月宮真歩子」が「そこつやの館」のチャットルームで話題になった時、そこつやさんから「鳴沢友美のCG」が提案されました。
伺ってみると、「友美と唯が双子の姉妹であり、自分が竜之介と結ばれた後で、妹の唯が竜之介に想いを寄せていることに気づいた姉の友美の苦悩」をSSに書きたい、ついては私にその挿絵を描いてほしい、ということでした。

800「ということだ。わかったか?」
知美「……はい。ごめんなさい(しゅん)」
実力派SS作家の そこつやさんならではの提案、SSの書けない私は即座に乗りましたが、その頃サイトの開設を急いでいたこともあって、しばらくCGの制作は棚上げにしてしまっていました。
同じ男性に恋してしまった2人の女性が、恋愛と友情の狭間で悩む、というシナリオはゲームにもよくありますが、同じ男性に恋してしまった姉妹の苦悩となると、これは平安文学「夜半の寝覚」にも描かれた、あまりにも重いテーマです。
テーマがそういうものですから、あまり場違いにほのぼのした絵を描くわけにはいかないし、といっていたずらに悲痛さを煽るような絵も描きたくありません。
それと、ゲーム本編通りの「水野友美」でない「鳴沢友美」であることをどうやって表現するか、それにも頭を悩ませて、やっと頭の中でイメージが固まったのは、もう6月でした。
イメージが固まってしまえば一気呵成、一晩で描き上げました。
挿絵は本文があってそれに付けるのが普通なのに、本文なしで絵を先行させたのですから、イメージイラストと呼んだ方が適切かもしれません。
知美「それにしても不思議な色遣いですね」
800「SSの主題を伺ったら、それに付ける挿絵はカラーよりはモノクロか、あるいはセピア調の方がふさわしいと思ったからさ。『風の中に消えた』と同じだな」
知美「リボンだけ色が着いているのは?」
800「同じチェックのリボンをモノクロにしたら、見分けがつかなくなるからね。私のイメージだけど、友美は赤系よりも青系が似合うと思ったんだ」
知美「そ、そうですか?」

800「何はともあれ、3ヶ月前からの約束が果たせて、肩の荷が一つ下りた。ほっとしたよ」
知美「所長、まだあと2つ、果たせていない約束があるんじゃないですか?」
800「やっといつもの知美に戻ったな。もちろん、忘れてはいないぞ」
知美「忘れていないなら、早く着手して下さいよ」
800「ああ、近いうちに必ずな」
(2000.6.15)
補足
このCGに基づいた そこつやさん作のSS「はばたけ友美、明日の空へ」は、9月27日に頂きました。
こちらに公開してありますので、ぜひお読みになって下さい。
また、「そこつやの館」でもお読みになれます。
(2000.9.29)
補足2
「そこつやの館」は、2004年6月2日限り、閉鎖されました。長い間のご厚誼に感謝いたします。
(2004.6.3)

次のCGへ
3号館4号室に戻る
前のCGへ