2002年7月後半の日記
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7月29日(月)〜31日(水)
平日は日記の更新に時間を取られているように思えますが、実は必ずしもそれだけというわけでもありません。
28日付の日記を打鍵している際には、現在の日本における看護師養成課程の制度についてインターネットで検索しながら打鍵していたのですが、そうしているうちにふと、「野々村病院の人々(DOS版はシルキーズ、Windowsリメイク版はelfから発売)」に登場する看護婦の一人、間宮千里が、原画集では19歳という設定になっているのを思い出して、19歳で看護職について病院勤務することは制度上可能なのだろうかと思いました。
そういう疑問は解決しないと居心地が悪い性分なので、これもインターネット検索で調べてみると、制度上は
・中学卒業後、高校の衛生看護科(3年、定時制4年)を修了するか、
・中学卒業後、准看護学校(2年)を修了すると准看護師試験を受験でき、合格すると准看護師になれることがわかりました。
さらに野々村ノベライズの第2巻(紙谷龍生著、ワニブックスCaRROT NOVELS)では、千里が休職して正看護婦になるための勉強をしているという記述があったので、准看護師の資格を取ってから看護師の資格を取るためにはどんなコースがあるかと調べてみると
・高校の衛生看護科を修了した場合は、高校の専攻科または看護専門学校あるいは看護短期大学(いずれも2年)
・准看護学校を修了した場合は、3年以上の実務経験の後に看護専門学校(2年)
を修了すると、看護師試験の受験資格が得られることになっています。
前者の場合、高校を修了した時点でいきなり准看護師として就職し、しばらく実務に就いてから進学するということはあまりなさそうな気がしますし、後者だとすると専門学校に入学する時には最低でも20歳になっている計算ですが、専門学校を受験するために前年の冬(ノベライズ第2巻の季節)から休職しているとすれば、遡ってその年の春(ゲーム本編およびノベライズ第1巻の季節)に19歳だとしても何とか整合性が取れる、なんて考えます。
で。30日の夜は、本棚から2冊のノベライズを取り出して、ウェブ日記そっちのけで読み耽っていた次第です。
ゲームのノベライズについては、以前「加奈」のそれに対して極めて批判的な書き方をしたこともありましたが、野々村ノベライズは、原作がなぜ制作元が「これこそ元祖ビジュアルノベル」と名乗らないのかわからないほどストーリー性の高いゲームであるにもかかわらず、原作とは全く異なる新しいストーリーを作り出すことに成功した、ノベライズとしてはなかなか上出来の作品であると思います。成功の原因は、原作のキャラを活かしつつ新しいオリジナルキャラを加えてストーリーを飛翔させることができたからで、オリジナルキャラを加えずにストーリーの彫琢を深めた「同級生」ノベライズ、背景世界をぐっと深化させた「河原崎家の一族」ノベライズとは手法は異なりますが、原作のストーリーをベタなぞりしただけのノベライズが多い中、いずれもノベライズとしては佳作であると思っています。
(7月31日アップ)

7月28日(日)
昨日に引き続いて「flutter of birds」のプレイ。攻略本に載っているチャートをベタなぞりするという軟弱極まりない形ですが、美浜つばさ・水川空・離加等メーの3人のシナリオを同時進行で進めていき、それぞれのシナリオが確定するところから先は、順番にシナリオを読んでいきました。感想(ネタバレあり)はここです。
ところで、このflutter of birdsというゲームは診療所を舞台にしているゲームなので、診療所スタッフとしては現役看護婦の朝比奈めぐみと、おそらく衛生看護科の高校生であろうと思われる(*)森野大気が登場します。このゲームに限らず、女性キャラとして「看護婦」が登場するゲームは数多くあると思いますが、これからはどうなることでしょうか。
というのも最近、新聞で「看護師」という、ワープロの辞書に載っていない新顔の用語を目にすることが増えてきたからで、ゲームの合間に検索してみると、昨年12月に保健婦助産婦看護婦法が改正されて「保健師助産師看護師法」となり、法律用語としては従来の看護婦(女性)と看護士(男性)を看護師(男女共通)に一本化することとなって、今年の3月1日から施行されたということでした。
看護師と看護士、読みが同じ「かんごし」で紛らわしいのですが、国家資格の名称が男女で違っているのは不合理だという趣旨で議員立法されたこの法律による名称変更には、けっこう賛否両論あるようです。男女平等というのがまず錦の御旗で、賛成的意見には「字面だけでも医師と対等になる」というのがある一方、懐疑的意見には、保母(女性)と保父(男性)が保育士になったし歯科衛生士は前から男女共通なのに、なぜ看護士でなくて看護師にしたのか、「士」と「師」のニュアンス(士は守る人、師は導く人……だそうです)まで言及した議論とか。(でも名称一本化に際して「看護士」にするとしたら、看護婦に比べて従来の看護士(男性)の方がずっと少ないのですから、男性側の名称に一本化する形になることについてまた余計ないちゃもんをつける筋がある、と思うのは邪推でしょうか)
ついでに保健師助産師看護師法で定めるもう2つの資格、保健師と助産師については、従来から「保健指導に従事することを業とする」ことは男性にも門戸が開かれていて「保健士」と呼ばれていたのですが、「助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする」助産師については、男性に門戸を開くことに対して女性側から大反対があって、改正法でも従来通り女性に限定することになったそうです。産婦人科の医師には男性もいますし、いくら男女平等は錦の御旗だといっても……ということなんでしょうか。
(*)昨今いろいろとうるさいので、高校生と明示する記述はないのですが、大気の通っている学校から「上の学校へエスカレーター式に進学できる」という台詞があることから、今いるのが高校の衛生看護科で、卒業後は専攻科(衛生看護科から進学してくれば修業年限2年で看護師受験資格が得られるので、看護師の資格を取るには最短コースとされます)に無試験で進学できる、と推測しました。
(7月31日アップ)

7月27日(土)
暑中見舞を出す、ということを完全に忘却しているわけではなくて、「同級生2」キャラ(もっと的確に言えば水野友美)だけで描く題材が浮かんでこないため、「flutter of birds」キャラとのクロスワールドを描くことを念頭に置いているつもりです──と言っても、昼間はのべつ幕なしにゲームをやっているのでは、現実逃避に過ぎないかもしれません。
そうこうしているうちに、H.Saitouさんからも暑中見舞メールが届いたので、今夜の更新でそれを公開することにします。
(7月28日アップ)

7月26日(金)
ようやく週末、腰を据えてゲームプレイやイラスト描きに取り組める時間がやってきました。……と言いたいところですが、冷房のないアパートで日中の暑さに耐えなければならないとなると、週末の休みも良し悪しです。
なんていう消極的な精神状態になっているのもおかしなものです。去年の夏も今と同じアパートに住んでいて、同じように冷房のない環境で休日を過ごしていたはずなのに、去年の夏はあれだけのペースで絵を描いていたのですから、身体的には去年に比べて1歳齢を取った以上の変化がないはずだとすると、あとは気の持ちようで、絵を描く意欲を奮い起こせるはずです。
──でもよく思い出してみると、去年の今頃は、ゲームはほとんどプレイしていなかったんですね。とすれば、余暇時間の配分先が去年とは変わっただけだということで、あまり深刻に考え込む必要はないのかもしれません。
というわけでこの週末は、「flutter of birds」をコンプリートするまではゲームに没頭です。
それに、暑中見舞の絵を描こうにも、題材がどうにも浮かんでこないものですから……。
(7月28日アップ)

7月25日(木)
「天高く馬肥ゆる秋」の前には「気温高く人痩せる夏」があるようで、新潟県地方は猛暑が続いていて、仕事で外へ出ていると暑気あたり気味です。まあ毎年のことではありますが。
省エネのためとか景気対策の目論見もあってか、この頃またサマータイム導入論が起こっているようですが、夏の暑さがそれほど厳しくないヨーロッパと違ってこの日本では、終業時刻が例えば午後5時から午後4時へと1時間繰り上がったからといって、まだ暑い屋外へ出ていくよりは、夜になって外が涼しくなるまで何となく室内に居残る人ばかりになりそうな気がします。
──毎日深夜まで残業している人には、関係ない話ですね。

7月23日(火)〜24日(水)
続けて「flutter of birds」のプレイ、今度は先頃チャットで「バッドエンドは覚悟が必要」と言われた美浜つばさ以下、水川空、離加等メー、朝比奈めぐみのシナリオをやっていくつもりですが、その前に、今までに完了したシナリオの感想などを、忘れないうちに打鍵しておきます。
(7月24日アップ)

7月22日(月)
いやはや、夏バテのせいで精神的に弛みすぎているのか、趣味でやっていることの優先順位を間違えたというのは、我ながら溜息です。
20日の夜に藤咲はじのさんにお贈りした絵が、21日のうちに「なちゅらりすと」で公開されていたのに、作者のほうがゲームに没頭していてそれの公開を後回しにしていたということ。どうしちゃったんでしょう?
贈り先で公開されていたことに気がついたのが昨日の深夜だったので、今夜は何を措いても更新を優先します。
──といっても今度のも、当サイトでは非公開なんですけれどね。

7月21日(日)
休み2日目──といってもいつもの週末と同じ土日休みの日曜日ですが──の今日はまた、どこへも出かけずに「flutter of birds」三昧で、虹掛美雨のシナリオを終えました。感想(ネタバレあり)はここです。
(7月24日アップ)

7月20日(土)
次に描く絵は暑中見舞──の前に、少し前から取りかかっていたのを仕上げることにしました。
最近懇意にしていただいている藤咲はじのさんのサイト「なちゅらりすと」が、今月6日に10万カウントを達成されたので、その記念に何か描こうと、6月後半くらいから考えていました。
最近私がプレイしたゲームの中で、はじのさんがご存じなのは、「flutter of birds」を別にすると「リフレインブルー」。リフレインブルーキャラのCGは はじのさんも何枚も描かれていますが、いくらか前にチャットで岩崎ちなつがお気に入りだと伺ったこと、それにもかかわらず ちなつがまだ描かれていないことから、ちなつを描くことに決めました。
そう決めてしばらくしてから、ゲーム本編のシナリオから派生するような、しかも“ナチュラリスト”にふさわしそうなシチュエーションが浮かんだので、暇を見て制作を進めてきて、今日完成させてお贈りしたのです。
そして夜も更けてからチャットルームで話しているうちに、他の人たちも集まってきましたが、このチャットルームでの最近の話題はもっぱらflutter of birdsです。私もやっと話題についていけるようになってきたので、今のところエンディングまで見ている森野大気・南田白風・神楽琴羽、それに目下プレイ中の虹掛美雨のシナリオの感想を述べたりしていましたが、そのうちに言われたことには「美浜つばさのバッドエンドは、あまりにも救いのないバッドエンドなので、覚悟してかかる必要がある」そうです。
攻略本と首っ引きでプレイしていますから、どこでどういう選択をすればトゥルーエンドに行くか、アナザーエンドに行くかわかっていますし、バッドエンドの内容もうすうす見当がつくのですが、さてそうなると、敢えて最悪のバッドエンドを試してみるというのは、どうなることでしょうか……。
(7月22日アップ)

7月19日(金)
ただいま「flutter of birds」に没頭中──と、こればかりでは日記が代わり映えしなくて、打鍵する私も手が重くなります。
ですが今日は、ゲームを始める前にメールチェックをすると、じんとにっくさんから暑中見舞メールが届いていました。
それで今日の作業は、日記はさておいてもまず頂き物CGの公開となります。
さて、連日の暑さだけでなく暦の上でもそろそろ暑中(立秋の前18日間)に入りますし、実際にこうして暑中見舞を頂くようになり、チャットでも暑中見舞の話題が出るようになると、私もそろそろ暑中見舞の制作にかからないといけないな、と思います。
しかしそう思ったところで、水野友美単独ではもうネタ切れ、なんて言っているようでは、発想の貧困さを露呈していますが。
(7月22日アップ)

7月18日(木)
わざわざ1日分の独立した項を立てるほどでもないかもしれませんが、先日図書館へ新聞を読みに行った折に、ちょっと気になる記事を目にしたのを思い出しました。
交通事故で未成年の被害者が死亡した場合、加害者は逸失利益つまり被害者が事故に遭わずに成人して就職し人生を全うしていたら稼いでいたであろう収入を賠償させられることになりますが、被害者が女子だった場合、逸失利益の算定を男女合わせた平均賃金に基づいて行うか、それとも女性の平均賃金に基づいて行うか、ということが問題になっていて、事件によって高裁判決が分かれていたようです。
そして、それぞれ上告がなされていたのに対して、最高裁がどちらの事件も審理しないことにした──という記事でした。
この記事が気になったのは、人の命を金に換算することの当否とか、現実に男性と女性の賃金に格差があることよりも、下級審の判決が分かれている時に統一した判断を示すのが、最高裁の重要な役割ではなかったのか、という疑問を持ったからです。
(7月23日アップ)

7月17日(水)
帰ってから寝るまでにまとまった時間があったら、なるべくゲームをする、もっと正確に言えば「flutter of birds」のプレイを進めることにしています。
それで今日は3人目、神楽琴羽のシナリオを終えました。感想(ネタバレあり)はここです。(感想は7月23日アップ)
ところで、私が日頃からネットでお付き合いしているなりぽしさんは、琴羽役の永瀬江美弥さんの熱烈なファンだそうですが、そもそもは「下級生」テレビアニメが放送された時の新藤麗子役が永瀬さんだったことから永瀬さんのファンになった──なりぽしさんが新藤麗子萌えであることは、私たちの間では周知の事実です。
そんなことも思い出しながらゲームをプレイし、スタッフロールに声優の名前が出てくるのを見ていて、ふと気がついたことです。
この頃はパソコンゲームもボイスつきが増えてきましたが、18禁の作品で声優の名前を出すようになったのはごく最近のこと、それもメーカー・レーベルによってかなり差があるのではないか、と思います。手元にあるelfゲームで、スタッフロールまで見た記憶があるのは「同級生」「同級生2」「WordsWorth」「リフレインブルー」(順不同)ですが、マニュアルにもスタッフロールにも声優の名前は出てきませんし、flutter of birdsと同じシルキーズのゲームでありながら「愛しの言霊」では声優の名前は出てきません。その一方でF&Cの「With You」やアイルの「真・瑠璃色の雪」だと、マニュアルに声優の名前が載っています。
そもそも私がこの、18禁の作品では声優の名前を伏せる慣行のことに気がついたのは、何年か前に同級生2や「ドラゴンナイト4」のビデオを買った時で、15禁の同級生2はパッケージに声優の名前が書いてあり、18禁のドラナイ4では名前が書いてなかったことに気がついたのでした。
もっとも、18禁作品の制作元が声優の所属事務所との約束で声優の名前を出さないようにしたとしても、そこは他の作品で声と名前が知られている声優であれば、熱心なファンの情報網にかかればすぐに割り出されてしまうでしょう。それで最近は声優の所属事務所も、18禁作品に出演した声優の名前を伏せることを求めるのを止める方向にあるのでしょうか。
──そうじゃなくて、18禁ゲームに出演したと知られることが声優業界のタブーでなくなった、つまりそれだけ18禁ゲームが声優業界で認知されてきた証だ、と考えた方がいいのでしょう、きっと。
(7月21日アップ)

7月16日(火)
少し前のことになりますが、あるSS作家の人のウェブ日記で、文章の「改行」について触れているのを読みました。
その人がずっと前に他の人のSSを読んで作者に贈った感想メールで、改行が少なくてページが黒く見える、と書いたことがあったらしいのですが、改めて最新作を見直してみると、それ以前の作品に比べて改行が少ないことに気がついた、というようなことが日記に書いてありました。
その人はウェブサイトに公開する作品を、1ライン36字に整形したテキストにしているそうですが、1ラインあたりの平均文字数を計算してみると、従来の作品が20字前後なのに対して最新作は24字だったそうで、このくらいの差でも、テキストエディタやブラウザの画面に表示してみるとはっきりわかるもののようです。
私もウェブサイトに小説を公開していますし、ブラウザで見るためのウェブページでは段落の終わりまで改行を入れていませんが、ライン数を算出するのと、長編の場合はダウンロードしてもらうためのアーカイブにするために、1ライン35字で刻んだテキストファイルを作っています。
それで1ラインあたりの平均文字数を計算してみると、4号館1号室の旧作小説(「私本落窪物語」「近江物語」「岩倉宮物語」「釧路戦記」)では25字ないし28字でした。数千ラインにわたる長編の、全編の平均がこうなんですから、改行が少ない部分だとブラウザの画面一杯に改行が1つもないということもあります。岩倉宮物語には約50ラインにわたって改行のない部分もあったほどで、文章の内容や文体は別としても、さぞかし読みにくい文章だったことでしょう。
これはあまりにも読みにくいと思うようになって、下級生リレーSSに参加していた時には、せめてもう少し改行を増やすように心がけていたつもりですが、それでも1ラインあたり21ないし25字です。「1行空け」をあまり使わなかった(ウェブ小説では、改行ごとに1行の空白行を入れている例は珍しくありません)こともあって、参加者の中では黒い文章を書いていたと思います。
ついでに、件のSS作家の人が改行が少ないと評したSSを読んでみることができましたが、私の感覚からすれば改行は決して少ないほうではなく、しかも改行ごとに1行の空白行を入れているせいもあって、読みにくいという印象は受けませんでした。
(7月20日アップ)

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