『八十八学園の「春」』 |
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『同級生2』より 「天道新幹線」「竜之介(主人公)」「都築こずえ」「鳴沢唯」「篠原いずみ」「水野友美」 「長 岡芳樹」「片桐美鈴」「舞島可憐」「南川洋子」「加藤みのり」「西御寺有友」「川尻あきら」です。 CGをクリックするとフルサイズのCGが表示されます。 |
ゲーム「同級生2」に登場する、ゲーム本編での八十八学園関係者、総出演のCGです。 このCGの構想自体は、かなり早いうちからありました。そもそもの起こりは、自分なりにけっこういろいろなシチュエーションを工夫してCGを描いてきたつもりでいながら、「同級生2」の女性キャラ御三家、すなわち唯・いずみ・友美(美沙と桜子のファンの方ごめんなさい)の3人が競演するCGというものを、今まで一度も描いたことがなかったのに思い当たったことです。 そこで、御三家をギリシャ神話の「三美神」になぞらえたCGを描いてみようかと思ったのですが、何かの本で見た「三美神」を描いた絵に「(部分)」という註があったので、その絵の全体を百科事典で見ると、これが9柱の神を描いた絵です。 絵の解説を見たとたんに、三美神以外の6柱の神についても、八十八学園の誰を割り当てるのがふさわしいか、が浮かんできたので、題材としてストックしておくことにしました。 2000年の4月にサイトの開設に踏み切ったところで、時期的にも春にふさわしい題材のCGを描こう、学園オールスターキャストならサイト開設記念にもふさわしい、と思ったのです。 ところがサイトの開設後は、CGの制作よりもサイトの更新の方に熱中してしまって、制作に着手したのは5月17日、寄贈を約束した他のCGを後回しにしてまで制作に打ち込んだにもかかわらず完成は5月23日で、全国的にもう春ではなくて初夏になってしまいました。 何とか5月中に完成はさせたものの、制作が遅きに失したのは否めません。 知美「やっっっっと完成しましたね。ではさっそくですが、解説を始めましょう」 800「…………」 知美「……所長? 解説を始めないんですか? みんな待ってますよ?」 800「……精根尽きた。私はもう寝る。あとは適当にやってくれ。おやすみ」 知美「所長っ! しっかりして下さいっ!」 800「うう……もう二度と、13人も登場するCGなんて描かないぞ……」 知美「本当に、よく描きましたね。途中でいやになってお蔵入りしてもおかしくない、と思ってましたよ」 800「…………」 知美「……すみません。言い過ぎました」 800「……誰でもいい、口の減らないアシスタントに言い返す元気を分けてくれ」 知美「憎まれ口を言う元気があれば充分です。さあ、解説解説!」 美鈴「800さん、お疲れ様でした。13人も描くのは、大変だったでしょう?」 800「まあ、それは……。でも、自分でこうやろうと決めたことだから」 いずみ「でも何だかなあ、この前『〜の春』って付けた絵とか、その前に私を描いた絵に比べて、あんまり春らしくないんじゃないか? 全体に薄暗いし」 800「そ、それは、ちゃんとした訳があってだな……」 唯「そうそう、なんで『春』にカッコが付いてるの?」 800「よく聞いてくれた、唯。唯たち9人が描いてある絵は、ルネサンスイタリアの画家ボッティチェリの『春(La Primavera)』の構図と人物を借りて描いたんだ。世界史や美術の教科書にも載っていると思うな、有名な絵だから」 唯「ふーん、そうなんだ」 いずみ「それでか、あんまり春らしくないのに『春にふさわしい題材』って言ってたのは」 知美「ある意味で、きわめて所長らしい題材の選び方ですね。ペダンチズムと駄洒落って」 800「……知美、いい加減にしろよ(-_-メ)」 美鈴「まあまあ800さん、後ろの絵に描かれた9人の誰が、元の絵のどの登場人物に相当するのか、説明してもらえませんか」 800「うん。左から順に、竜之介はマーキュリー、みんなを導いていく伝令の神だ」 竜之介「なるほど、俺様にぴったりだな」 800「次に唯と いずみと友美は、三美神カリテス。詳しく言うと、唯が『愛』、いずみが『貞節』、友美が『美』だな」 唯「……(ぽっ)」 いずみ「へぇー、よく選んでるじゃないか」 知美「元の絵では三美神は同じくらいの背の高さなのを、鳴沢さん達を当てる際に、背の高さも考慮したんですよね」 いずみ「……そうだったのかよ。私が一番背が低いからって真ん中に……」 800「だからそれは、あくまで絵としての美的バランスを取るためにだよ。第一に重視したのは、3人それぞれの性格付けだ」 唯「いずみちゃんの『貞節』は、唯もぴったりだと思うよ」 いずみ「ならいいけどさ」 800「それから、宙吊りになっているのはおいといて、片桐先生は美の女神ビーナス。CG全体の中心になり、八十八学園オールスターキャストの中心にもなるのは、片桐先生をおいて他にはいないから」 美鈴「まあ、お上手ですこと」 800「可憐は、花の女神フローラ。この絵ではよくわからないかもしれないけど、かごの中の花を撒いているところだ」 可憐「花の女神? ……お世辞でも嬉しいわ」 800「私のイメージだけどね。本当は、歌の女神というのがあればよかったんだけど。そういえば、可憐を描いたことは、今まで一度もなかったな」 可憐「これから、描いてくれるんでしょう?」 800「そのつもりだ。もしかすると、ひかりマネージャーも一緒にね。 それから、みのりはニンフのクローリス。西御寺は風の神ゼフィルス」 みのり「私は何ですか、西御寺さんから逃げてるところですか?」 800「エンディングとの関連で思いついたんだけど。それに、他の配役が思いつかなかったから……」 みのり「まったく……。 西御寺さんも西御寺さんです、今さら何を言ってるんですか」 西御寺「みのりさん、僕はやっと、あなたの真の美しさに気がついたんです!」 みのり「それが、私が一番嫌いな、女性を外見で判断することだっていうのが、わからないんですか?」 西御寺「そんな、つれないことを……」 みのり「私、ちゃらちゃらした人は嫌いなんです! 近寄らないで下さい!」 西御寺「み、みのりさぁ〜ん!」 竜之介「……800さん、あの二人は放っとこうぜ」 知美「ゼフィルスの意味だけは、教えてあげた方がいいわね。『西風』。また所長の駄洒落よ」 いずみ「説明されないとわからない駄洒落って、面白くないな」 800「あー、ごほんごほん。元の絵に描かれているのはこの9柱までなんだけど、ここまで描いてあとの4人を描かないわけにもいかないと思ったから、あとの4人には9人を描いた絵の周りに登場してもらうことにした」 天道「ふん、今度は少しはまともな役だな。でもまだ足りんぞ、俺が絵の登場人物になってない」 800「この前の絵のこと、まだ根に持ってるか。やっぱり」 天道「根に持たいでかっ!!」 800(うーん、これは天道と愛美さんが結婚する絵を描かない限り無理だな……) こずえ「先輩たちと一緒に絵に描いてもらって、こずえ、感激ですぅ!」 800「ははは……観客の役だけどね」 こずえ「加藤先輩、なんで西御寺先輩から逃げてるのか、こずえ、わからないですぅ」 800「(こずえの視線の先は……西御寺だ) 西御寺がそんなに気になるのか。じゃあそのうち、こずえと西御寺がデートするCGでも描いてあげようか?」 こずえ「西御寺先輩と!? こずえ、感激ですぅ!!」 洋子「私も観客かい。OAVには出してもらえなかったし、人気ないのかな、私って」 800「洋子も今まで、一度も描いたことがなかったんだな、そういえば」 洋子「いいよ、別に。唯たちが踊ってる絵に一緒に描いてもらおうなんて思ってないから」 800「洋子らしい場面はいくつか思いつくんだけどねぇ……『ヘルクレスとアマゾネスの戦い』とか」 洋子「……800さんよ、顔にタイヤの痕をつけてやろうか?」 800「ごめん、謝る。バイクはちょっと勘弁してくれないか、描くの難しい」 洋子「あーあ、もっと硬派な男はいないもんかねぇ……」 800「悪うござんしたね、軟弱で。 最後になったけど、あきらは天道先生と一緒に、絵を壁に掛けているところだ」 あきら「俺って、絵に描いてもらえることなんて全然ないから、800さんに描いてもらえるなんて思わなかったよ」 800「どういたしまして。ゲームに登場するメインキャラ全員、一度は描こうと思っていたから」 あきら「今度はいつ頃になるかな? それまでに、モデル用の柔道着を新調しておくよ」 800「モデル用の柔道着、ね……」 800「さて、これで全員終わりだな。みんな、もう帰っていいよ」 知美「……そうですね、これで全員ですね。今日はどうも、ありがとうございました」 吊された男「……くっくっく。きっついなあ……」 800「……今からあいつに、吊り具の代わりに黒い翼を描いてやる」 知美「所長、それってシャレになってませんよ」 800「冗談だよ。そういうことをすれば、あいつの存在を積極的に認めることになるから」 知美「そうですね。声高に否定することは、かえってそれを気にしていると認めることです。 そうそう、大事なことを忘れてました。お客様が今ご覧になっているのは、縮小版です」 800「元のサイズは横1280ピクセル、縦860ピクセルです。フルサイズのCGをご覧になりたい方は、ここをクリックして下さい」 知美「ただし、ファイルサイズは299KBです。かなり重いのでご注意下さい」 800「この次のCGは、もっと速く描くようにしよう。あんまり制作時間がかかると、精神的に良くない」 知美「そうみたいですね。差し上げる約束をしているのが……何枚あるんですか?」 800「約束したのが……1枚、2枚、3枚。それに、約束はしてないけどキリ番が近いサイトも2つほどあるし……。忙しいな、こりゃ」 知美「所長、頑張って下さいね」 800「なあ、どうしてそこで、『私も手伝います』って言葉が出ないんだ?」 知美「だって、現実はそうじゃないですか」 800「それを言っちゃ、おしまいだって……」 (2000.5.23)
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