2002年9月前半の日記
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9月15日(日)
私の悪い癖の一つというのは、何かある種の物事に気付くと、それが客観的に見れば取るに足らないような些細なことでも、それが自分に向けられたことなのか、そうでなくても自分が原因になっていることなのかと、変に気に病んでしまうことです。それでいて事実を明らかにするための積極的な行動を取ろうとせず、何となく憂鬱な気分のまま日が過ぎて、忘れてしまうのを待つだけのことが多いです。

先日書いた、18禁CGを許容しているプロバイダを探す件ですが、コミケカタログに広告が載っていた「さくらインターネット」(http://www.sakura.ad.jp/)に決めました。私が描いた18禁CGを公開してくださっている藤咲はじのさんのサイトが さくらにあり、今のところ18禁OKと判断できたことが第一の理由ですが、パーソナルタイプで150MBのサーバスペースが年額1万円という安さも理由のうちです。
私は現在Niftyでは、基本料金で利用できるサーバスペース10MBの他に30MB増設していますが、その料金が月額1200円(=年額14400円)かかっています。安ければいいというのなら、無料で18禁OK(というより事実上18禁専用)のサーバスペースが利用できるサービスもないわけではありませんが、たまに見かけるその手のサイトを見るたびに、無料サービスには付き物の広告バナーのうざさに辟易するので、少しくらいの金は惜しまないことにします。
そういう次第で さくらに申し込みました。近日中にサイトを全面移転し、それにともなって多少の改装を行うつもりです。
(9月18日アップ)

9月14日(土)
エアメールを出したことがないのがバレる話です。12日の日記に、110円と130円の切手が今後も発行されるのはどういう基準でだろうと書きましたが、昨夜チャットで会った人に「110円と130円は外国宛航空郵便の定形料金」だと教わりました。
それを聞いて郵便番号簿を取り出してみると、国際郵便・航空通常郵便物の定形郵便物25グラムまでの料金が、アジア90円、北アメリカ・ヨーロッパ・オセアニア110円、アフリカ・南アメリカ130円でした。アフリカと南米宛の国際郵便にどれくらいの需要があるのかはよくわかりませんが、北米・ヨーロッパ・オセアニア宛の国際郵便の需要は、1枚で貼れる切手を発行するに充分なくらいあるでしょう。
ちなみにアジア以外の国・地域に手紙を出す場合、船便なら20グラムまで90円で送れますが、「エアメール」が国際郵便の別名のようになっている今、個人で国際郵便を船便で出す人は、多分いないのではないでしょうか。航空便で出しても、国によっては非常に日数がかかる場合があるのに。両親が以前、EU加盟の某国(その国の名誉のために名を伏せます)へ旅行した時、旅行先から私宛てに出した葉書が、航空便で出したにもかかわらず私のもとに届くまで約1ヶ月かかったことがありました。

9月13日(金)
9月最初の3連休が明日から始まるというのに、夏風邪ならぬ秋風邪気味で体調悪化です。冷房のないアパートで、夏の間暑いからといって夜中窓を開けたまま寝ている癖がついて、それを9月に入ってからも続けていたら、ここ2,3日の雨で涼しくなったせいで寝冷えしたのでした。
自分の不摂生ぶりをこんな所で晒していても始まらないので、まず体調回復が先決、その上で、やりたいことに時間を向けることにしましょう。

9月12日(木)
昨日の記事には、読む人によってはちょっと気になる表現があるかもしれませんが、あまり気にしないでください。

私用で郵便を出す必要があって、昼休みに郵便局へ行った時のことですが、現在発行されている普通郵便切手57種類のうち、利用の少ない27種類の切手を、今年の10月1日以後は販売しないことになった、という案内を見かけました。
いったい何種類発行されたのか見当もつかない記念切手はともかく、普通切手が57種類も発行されているということに、かなり驚かされました。郵便局の窓口の人は別として、事務系の仕事をしている人でも、仕事で使ったことのある普通切手を10種類以上思い出せる人は、あまりいないのではないでしょうか。
チラシとして置いてあったわけではなく、その時はメモしてくる時間もなかったので、帰宅してから郵政事業庁のホームページへ行ってみました。(普通切手券種の整理
販売しないことになった切手というのは、利用の少ない切手ということで、9円と18円がその典型でしょう。この2種類はおそらく、数年前の料金改定で葉書が41円から50円、25グラムまでの封書が62円から80円になった後、41円と印刷してある官製葉書と62円切手が市場からなくなるまでの間、差額の料金を1枚の切手で貼れるように、という目的で発行された切手だと思います。それらが流通していない現在、差額のためだけの切手の役目は終わっています。
──と打鍵してから気がついたのですが、消費税導入に伴う料金改定で葉書が40円から41円、25グラムまでの封書が60円から62円、50グラムまでの封書が70円から72円になった後、41円と62円切手は当然発行されたはずですし、もしかすると72円切手も発行されたと思うのですが、41円と62円の2種類は今度の券種整理より前に、すでに発行が終わっていました。今となっては、図柄が何だったかも思い出せません。
消費税導入に伴う料金改定の後、それまでほとんど見かけなかった1円切手と2円切手が大量に出回って、私もその時初めて1円切手と2円切手の実物を見たことを思い出したものですが、その頃話題になった切手のうち、41円と62円はすでに発行されていず、2円・40円・60円も今度の券種整理で発行終了、これからも発行されるのは1円切手だけで、これは最小額の切手として存続させておく必要があるからでしょう。
その他にも360円・390円・400円・410円・430円が発行終了になりますが、このへんは現金書留の料金が今(損害要償額1万円までが420円)より安かった頃、1万数千円とか2万数千円の書留を切手1枚で出せるようにと配慮したのだろうなあ、などと思ったのですが、料金表をよく見ると390円は500グラムまでの定形外郵便物の料金です。その切手が発行終了になるのに、75グラムまでの農産種苗の料金である110円や、該当する料金が見当たらない130円の切手が今後も発行されることになるのは、「利用が少ない券種」といっても実際のところどういう基準で決めたのか、ちょっとわかりません。
こういう普通切手の他、慶事用の切手が50円・80円・90円それぞれに3種類ずつあるのを1種類ずつにするように、慶弔用の切手を整理することも行われるようです。どちらも私にはあまり縁がない──特に慶事用の切手を貼った往復葉書を何十通も出す見込みは、私には当分なさそうです。
(9月13日アップ)

9月9日(月)〜11日(水)
ニューヨークとワシントンD.C.の同時多発テロ、世界を震撼させたあの事件から、もう1年になります。発生直後には、テロを実行したアル・カーイダに対して「アメリカの正義」を押し通したアメリカに全面的に協調した世界の主要国も、アメリカの矛先が、穿った見方をすれば湾岸戦争以来叩き潰す機会を狙っていたのかもしれないイラクに転じてからは、一国また一国とアメリカから離れていって、今では「アメリカがイラクを攻撃するなら協力する」とはっきり言明しているのはイギリスだけのようです。
日本国内のアメリカ軍基地が他国の軍隊に攻撃されても自衛隊が在日アメリカ軍と一緒に応戦することができないらしいほど有事法制が整備されていない日本は、アメリカがイラク攻撃に踏み切ったらどうするのでしょうか。戦争中はアメリカに何を言われても、平和憲法を楯に言を左右にして何もせず、戦争が終わってからイラク復興の音頭を取って、イラクに最も多額の援助をした国(それも非キリスト教国)になる、というのも一つのやり方かもしれませんが。

国際政治の不可解さは、独ソ不可侵条約が結ばれたのを見て「欧州情勢複雑怪奇」と言って総辞職した内閣の時代よりもその度を増していると思うのは、今月に入って突然、日本の現職首相が朝鮮半島北部を公式訪問し、同地域を実効支配する勢力の指導者と会談する運びになったことです。
この動きは、同時多発テロの後でアメリカによってイラン・イラクと並んで「悪の枢軸」と名指しされて、アメリカとの関係を打開する見込みがなくなった、朝鮮半島北部を実効支配する勢力が、中国やロシアと並んで日本との関係を打開しようとしてのものだと、新聞は解説していました。
それが報道された前後には、南西諸島近海で昨年沈没した、朝鮮半島北部を実効支配する勢力のものと思われる工作船の引き揚げが始まっている折も折、同じような工作船が日本海に出現しているのですが、この2隻の工作船をめぐる日本政府の及び腰ぶり(沈没した工作船の正体が朝鮮半島北部を実効支配する勢力のものだとわかっても、首相訪問が終わるまでは公開しないでおこう、とか、日本海に出現した工作船は朝鮮半島北部を実効支配する勢力のものだとわかっているのに、日本の排他的経済水域に侵入していなかったことにしておこう、とか)を見ていると、相変わらず日本政府は外交下手、朝鮮半島北部を実効支配する勢力にいいように翻弄されているだけなのではないか、という気がします。
(9月13日アップ)

9月8日(日)
 今日は長岡市へ行きます。先週から開催されていた、一週間がかりで鳥海山を一周するウォーキング大会に参加していた父が、神奈川県の実家へ帰る途中で長岡の親戚の家に立ち寄り、母と落ち合って、秋の彼岸には少し早いのですが母方の墓参りをするというので、私も長岡駅で両親と合流して墓参りをすることにしました。
長岡へ向かう高速バスの車窓には、一面黄色に染まった水田が広がります。もう少しするとコシヒカリの収穫が始まって、今月下旬には全国にその名を轟かす新潟産コシヒカリの新穀が店頭に並ぶはずです。九州や四国では新潟県より早くコシヒカリが収穫できるので、長岡駅前のデパートには、もう高知産のコシヒカリの新穀が並んでいました。
しかし、コシヒカリを作れば他の品種より高く売れるからといって、新潟県内の大部分の水田でコシヒカリばかりを作っているというのは、本当はあまり良いことではありません。一斉に収穫しなければならない農家は重労働ですし、米が一斉に出荷されると農協の受け容れ能力にも限界があります。そして最大の問題は、冷害や風水害で全滅する危険性があることです。
収穫作業や風水害の危険を分散するために、ずっと昔から行われてきたのは、早生・中生・晩生と収穫時期が違う稲を何品種も植えることです。それが最善の方法であることは今も変わっていないのですが、危険分散のためにコシヒカリと収穫時期が違う品種を植えるとしたら、コシヒカリより収穫が遅い品種を植えるよりは、コシヒカリより収穫が早い品種を植えたいと思うのが、農家の心理としては当然です。
それで新潟県でも、コシヒカリより収穫が早い品種の育成に努めてきて、一昨年「こしいぶき」という新品種をリリースしたそうです。昨年から農家で栽培が始まって、秋には街の米屋で宣伝しているのを見るようになりました。
もちろん新潟県の早生品種は こしいぶきが最初ではなくて、両親が新潟県に住んでいた頃には、コシヒカリと同じ頃に育成された越路早生とホウネンワセがコシヒカリよりも多く栽培されていたそうですし、戦前から戦中戦後にかけては農林1号(コシヒカリの親)が一世を風靡していたようですが、コシヒカリ一辺倒になってからは越路早生もホウネンワセもほとんど栽培されなくなってしまったようです。越路早生は昔の知名度がまだ残っているのか、スーパーでも見かけますが、越路早生の跡を継いでコシヒカリに取って代わるような品種はなかなか出てこなかったようです。
そういう状態の中、やっと出てきて鳴り物入りで宣伝している こしいぶきですが、米の消費量そのものが減り続けている今、どれだけ普及するでしょうか。倒れやすいとかイモチ病に弱いといったコシヒカリの欠点を改良した品種と言っていますが、コシヒカリ以後に育成された全ての品種が克服できなかった大きな欠点、「コシヒカリでない」という欠点を、こしいぶきも克服できなかったわけですし。
(ここまで9月10日アップ)
北越戊辰戦争の話。長岡市の南東の外れにある寺で墓参りを済ませた後、近くの蒼柴神社境内にある戊辰戦争戦歿者の墓所へも行きました。母方の祖母の実家は江戸時代には足軽だったそうで、私の祖先が、戊辰戦争で会津藩などとともに幕府方についた長岡藩が長岡で薩長軍と戦った時に戦歿したということを知ったのは、十数年前のことだったと思います。
長岡の戦闘は江戸城開城後、戊辰戦争の大勢がもう決していた頃でしたが、もう少し後に起こった出来事は、今でも有名です。
その戦闘で長岡城下がすっかり荒廃し、負けた長岡藩の石高は3分の1に減らされて、復興は遅々として進まず、武士も町人も食うに事欠いていた時に、長岡藩の分家にあたる三根山藩から届けられた緊急援助米100俵を、長岡藩大参事だった小林虎三郎が、今食べてしまえば数日でなくなって後に何も残らない、食うに事欠く時だからこそ、この米を売った金で学校を設立して人材を育成するのだ、と言った──
──「米百俵」の故事は、私が子供の頃から、幾度となく両親から聞かされた話です。昨年5月、小泉首相が施政方針演説の最後で「今の痛みに耐えて明日の日本を良くするために必要なのは」としてこの「米百俵の精神」を挙げて以来、全国的に有名になりました。
この故事を思い出しながら世間を見渡す時、この精神と正反対のことが、目と鼻の先で行われているような気がしてならないのですが、気のせいでしょうか。洪水で飢饉になった地域に50万トンの米を送って、たとえそれが末端まで行き届いたとしても、二千万人の飢えた住民に分けたら、冬を越す分にもなりはしません。翌年になれば元の木阿弥です。その地域の住民の中から、治山治水に携わる技術者を百人単位で養成するとしても、それに要する資金はきっと、50万トンの米に相当する金よりずっと少ない額で済むと思うのです。
(9月11日アップ)

9月7日(土)
金曜日の夜11時を過ぎると、特に優先度の高くない作業は中断して(ウェブ日記の更新が終わっていなくても)チャットルームに行くというのが、サイト開設前からかれこれ3年ほども続いている習慣のようになっています。昨夜もその例に漏れず、サイト更新作業は先月後半分の日記を分離しただけで昨日分の日記は打鍵せずに、行きつけのチャットルームに入り浸っていました。

暑くなったり涼しくなったり落ち着かない天気で、今日図書館で見てきた新聞によると、長岡市では9月に入ってから最高気温が37℃に達した日があったらしいです。しかしいくらそんな残暑が続いているからといって、8月初めに公開した残暑見舞をいつまでもトップページに置いておくのも何ですから、この次の3連休あたりには次回作の制作に取りかかれるように、題材を考え始めることにします。
(9月8日アップ)

9月6日(金)
当サイトは開設以来2年5ヶ月余り経ち、その間にアクセスカウンタは約2万8千まで進みました。Niftyのアクセスカウンタは、トップページで「更新」(Netscape Navigatorなら「再読み込み」)ボタンを押したり、サイト内のページやゲストブックからトップページへ戻ったりしても、カウント数が進まない仕様になっているので、このカウント数は当サイトへのアクセス数をかなり正確に反映しているものと思います。
1日あたりにすると30アクセス強という数字を、少ないと見るかどうかは見る人次第だと思いますが、ウェブサイトを公開している管理者としては、この30カウントの中身、つまりどこからどういう人が当サイトを見に来ているのか、あるいは当サイトのどのコンテンツがどれだけの人に見られているのか、それを知りたい、つまりアクセス解析をやってみたいと思うわけです。
以前にも当サイトを登録している検索サイト「TINAMI」のアクセス解析サービスを利用しようと思ったことがあったのですが、Niftyのサーバの仕様でDNSの逆引き(123.45.67.89 というような数値で表されるアクセス元のIPアドレスを、********.infoweb.ne.jp といったリモートホスト名に変換すること)ができないようになっている関係でか、アクセス解析がうまくいかなかったので、それ以来しばらくはアクセス解析のことは考えないようにしていました。
しかしIPアドレスとリモートホスト名は世界中を見渡しても1対1で対応しているのですから、DNSの逆引きをするツールくらい、きっと誰かが作って公開しているはずだと、ベクターや、掲示板やチャットのCGIを配布しているサイトをいくつか当たってみました。
いくらも探さずに、DNSの逆引きをするツールは見つかりましたし、多機能そうなアクセス解析ツールも見つかりました。アクセス解析ツールの中には、リンクの参照元として「どこかの誰かが検索サイトにこんなキーワードを入れて検索した結果」が表示されるものもあるそうなので(ということは、あまり面白半分にgoogleで遊んでいると、その検索結果が思わぬ所でどこかのサイト管理者の目に触れる可能性もあるわけで)、アクセス解析ツールがどんな結果を出すか、興味があります。
(9月8日アップ)

9月5日(木)
ただいまゲーム三昧──ただし「YU-NO」は昨夜から中断しています。宝玉セーブシステムの使いにくさにブチ切れたわけではなくて、ある場所に特定のキャラが出現しないとストーリーが進まないのに、そのキャラの出現がランダムなのか何度その場所へ行っても出現しないので、半ば嫌気がさしたのが原因です。
それで今夜は「青空」に転進しているのですが、これがまたずいぶん癖があるというのか、かなりプレイヤーを選びそうなゲームです。
まあどんなゲームだって人によって好き嫌いが分かれるものですが、青空は特にその傾向が強いでしょうね。ありていに言いますが、中盤から終盤にかけての雰囲気、人によってはそれをこのゲームの特徴と評していますが、それはおよそ「爽やかさ」とは程遠いです。最初のプレイで私が結末まで見たシナリオは、終盤でオカルト大爆発でしたし。ちなみに最初のプレイは、攻略サイトを参照して「バッドエンドへの例」をなぞった結果、見事にバッドエンドでした。死にたくなるほど救いのないエンドではなかったと言えなくはなかったですが。
市販の攻略本に載っていることが多い表形式の攻略情報だと、「この表の通りにすればハッピーエンド」というのはわかっても、「どの選択がバッドエンドにつながる決定的な選択なのか」がわからないのが欠点で、「ここでこう選択するとこう分岐する」とフローチャートを書いてもらう方が親切です。青空のプレイ前に検索して見つけた攻略サイトの1つは、フローチャートは掲載していませんでしたが、この選択がシナリオを分岐する、あるいはハッピーエンドとバッドエンドを分ける決定的な選択であることが明記してありました。
わざと狙ってバッドエンドを先に見るというのも天邪鬼なやり方ですが、ハッピーエンドあるいはトゥルーエンドを見届けたら、感想を挙げるつもりです。

9月4日(水)
たまにはゲーム以外のことも日記に書いてみましょうか。
最近の私は、本当にテレビを視なくなりましたが、たまたま今週の「プロジェクトX」で日本語ワープロの開発について放送したのを知ったので、4日深夜の再放送を視てみました。
アルファベット26字、大文字小文字に各種の記号を合わせても100字くらいの文字で全ての文章を表記できる言語と違って、漢字──番組では5万字と言っていましたがJIS第2水準では7千字程度、だとしても1つの文字盤に全ての文字を配列するのは到底現実的でないほどの多種多様な文字を使う言語で、誰でも文章を作成できる機械を開発するために、「漢字かな変換」を使うことを考えつき、幾多の困難を乗り越えてそれを実用化した技術者集団のドキュメンタリーには、ワープロの恩恵を仕事だけでなく趣味でも大いに享受している一人として、素直に敬服するものです。商品化第1号のワープロは事務机ほどの大きさで、たしか価格は数百万円だったと、どこかで読んだ覚えがあります。しかも番組で視るところでは日本語変換システムは単文節変換で、文脈を先読みして判断することなど遠い夢だったことでしょう。
日本語ワープロを開発した技術は、日本語よりさらに多くの文字を使う繁体字中国語(台湾)あるいは世界最大の人口を有する国で使われている簡体字中国語(中華人民共和国)にもワープロを実現させたのでしょうか。アルファベットと漢字と仮名以外の記号体系を表記に使っている言語はたくさんありますから、そのような言語の文化圏でも日本の技術が活きていることを願うものです。
例えばハングルは、音節ごとに母音記号と子音記号を組み合わせるという極めてシステマティックな文字体系ですが、以前韓国語会話を勉強したことがある母が言うには、母音が十数種類あるそうですから、それと子音記号の組み合わせでできる文字の総数は平仮名より遙かに多いと思われ、DOS/Vマシンのキーボードから直接入力するのは多分無理だと思います。
(9月5日アップ)

9月2日(月)〜3日(火)
少しずつプレイを進めている「YU-NO」ですが、ちょっと癖のあるシステムのせいで、システムに慣れるまではプレイしにくいです。
具体的に言うと、ゲーム本編の目的はシナリオの随所に散らばっている、8個の宝玉というアイテムを収集することで、その目的とは別に、収集した宝玉を進めているシナリオの現在の場所に置くことがその場所にセーブすることに相当し、宝玉を置いた場所へ移動することがロードすることに相当します。
ところが宝玉を置いた場所へ移動すると、そこに置いた宝玉は回収される──つまりある場所でセーブしたデータをロードしたら、そこで改めてセーブし直しておかないと、その場所からまたロードすることができない仕組みになっています。
シナリオの分岐が複雑を極めるこのゲームでは、同じ場所へ何度も戻る必要に迫られる場合が少なくないのですが、その際セーブした場所へ戻るたびにセーブし直しておかないと、その都度最初からやり直す羽目になることもあるわけで、それが非常に煩わしく、CTRLキーでシナリオを早送りする機能がなかったら、今頃は放り出していたでしょう。
elfのゲームは発売後にバグが発覚して修正パッチが配布されたことがほとんどないと言われるように、プログラミング部門の技術力には定評のあるメーカーだと聞いていますが、その割にはシステム周り、特にセーブとロードの部分で、何だかプレイヤーに不親切な設計になっているような気がします。特定の場所でないとセーブできないゲームは「同級生」「下級生」がそうですが、「WordsWorth」の後半に至ってはダンジョンの地下4階から地上の街まで戻らないとセーブできない(一っ飛びで街に戻れるアイテムがないわけではありませんが)という兇悪なシステムですし、ゲーム中に日付と時刻が設定されていながらセーブデータの日付と時刻(ゲーム中での)が表示されない「同級生」は、どう見てもプログラムの設計ミスです。
(9月4日アップ)

9月1日(日)
6年前のゲームである「YU-NO」をWindows用に復刻するに際して、できる限り忠実に復刻したのか、それともシナリオやビジュアルに変更が加えられているのか、それはMS−DOS版を持っていないので何とも言えません。
だんだんプレイも佳境に入ってきましたが、イベントシーンを見るたびに、なんて言いましょうか……居心地の悪さを感じてしまいます。それが「1990年代ギャルゲーの仕様」なのだと、自分を説得しなければ収まりがつかないような。
具体的にどういうことなのか、それは多くを語らないことにします。ただ、かつて「18歳以上推奨」としてSegaSaturnに移植されたことがあるこのゲームを、今のままPlayStationに移植することは不可能だと、それだけ言っておきましょうか。

1つのゲームだけを何時間も続けてプレイしていると次第に気分が弛んでくる──この事だけをとっても「齢を取ったなぁ」と感じてしまうのですが、YU-NOと並行してプレイを始めたのは、TOPCATの「果てしなく青い、この空の下で・・・。」です。
このゲーム、一般的知名度はあまり高くないみたいですが、コミケに行くと同人誌を出しているサークルが少なからずあるという、「同人誌を作りたいという意欲をかき立てる」ゲームのようです。私がこのゲームに関心を持ったのは、あるサイトの掲示板に、こう紹介されていたことからでした。
シナリオの中には最後まで明かされない謎が沢山隠れています、
こうした「考察を挟む余地」があるのもこのゲームの楽しみの一つだと思われます。
SS書きには特に。
「最後まで明かされない謎」というのは、失敗するとプレイ後感を決定的に害し、プレイヤーが一気に冷めてしまう恐れが大きいものですが、そこでプレイヤーが考察を挟む、あるいは自分なりに想像を逞しくする、その意欲をかき立てることに成功したゲームなのでしょう。いろいろなゲームを比較して述べるには私の知見が狭すぎることを承知の上で言うと、一般的知名度の割にはイベントやインターネットでの人気が高い点、「アトラク=ナクア」に似ていると言えそうです。
「18禁ゲームとしてはさっぱりしすぎている感もある」と評されるCGは右(パッケージの表)のような、ずいぶんほのぼのとした絵柄ですが(それだけにかえって、私のような素人には真似しにくいとも思いますが)、それに対してシナリオが相当ダークなようで、
「パッケージの表だけ見て買ったらヒドイ目に遭いますね」とか
「ただBADENDを見ると死にたくなることがあるので注意が必要」
などという、脅しとも本気ともつかない評を目にしたことがあります。
まあ、やってみることにしましょう。
(以後、本日記ではこのゲームのタイトルを「青空」と略記します)
「青空」パッケージの表
制作元(TOPCAT)の
ホームページ

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