『災難と対策』
災難と対策:七瀬に降りかかる災難
『ONE』より「七瀬留美」「椎名繭」「長森瑞佳」です。
「ONE」にもとづく連作の第2作です。
私はONEというゲームを、そのあまりにも難解な世界観を理解できなかったために、全ヒロインのシナリオを完了しないままプレイを中断したままになっていますが、シナリオの難解さと主人公たる折原浩平への感情移入できなさに目を瞑れば、登場する女性キャラはけっこう気に入ったゲームです。2003年夏に「7人目のヒロイン」に始まる「第2次夏服シリーズ」を制作したのに続いて、この冬また新たな連作の制作を始めたことが、その現れと言えると思います。

第2次夏服シリーズに立ち戻ってみると、シナリオを持つ女性キャラのうち、その連作でただ1人描かなかったのが、今回描いた椎名繭でした。
正直言って私は、椎名のシナリオを途中で強制終了したくらいで、椎名には全く感情移入できなかったのですが、今回の連作のコンセプトには、ゲーム本編中に出現したシーン、あるいはゲーム本編またはエンディングに出現していたら「突き抜けたギャグ」になっていたかもしれないシーンを描く、というのがあります。それに沿って、椎名のシナリオの前半では長森および七瀬との絡みが随所にありますから、その中からシチュエーションを選んで制作することにしました。

椎名「みゅーっ♪」
七瀬「イタイイタイーッ!! だから何度言ったらわかるの、この子は!? あたしの髪の毛は『みゅー』じゃないっての!!」
長森「わっ、ダメだよ、繭。そんなことしちゃ」
七瀬「あんたもよ瑞佳、この世界には折原がいないんだから、瑞佳がこの子をちゃんとしつけないと…」
長森「え〜、そんなぁ……浩平は?」
七瀬「800さんが前の作品でエイエソ逝きにしたってさ。はぁ〜……まったく折原のヤツ、いったい何を考えて、この子をあたしたちのクラスに潜り込ませたんだろ……」
800「折原が椎名を学校に潜り込ませたせいで、いちばん災難に遭っているのは、間違いなく七瀬だからな。大人として言わせてもらうが、たとえ折原に、椎名に対するどんな考え・目的があったにしても、その目的のために選んだ手段が他の人間にどんな災難をもたらしてもかまわないっていうのは、はっきり言おう、テロリストの論法だ。法治国家で是認されるものじゃない。それだけでも折原はエイエソ逝きの資格がある」
七瀬「まぁ、あたしも、折原がこの子に着せるからって持って来させたあたしの制服を、男子生徒のオークションに掛けてたのを知った時には、折原に『みさおの顔を見せてやる』って、本気で思ったけどね」
長森「……七瀬さんって、けっこう怖いこと言うんだ……」
800「七瀬が折原をボコる場面も、描いてみたかったけどな。暴力表現あるいは残虐表現のために18禁になる可能性があるから、今回は見送った」
七瀬「……800さんって、あたしを何だと思ってるのかしら」
災難と対策:七瀬が講じた対策
800「それで、椎名に髪の毛を引っ張られるのに懲りた七瀬が、折原の提案よりももっと現実的な対策を考えて、それを実行に移した場面だ」
長森「七瀬さん、えーと、それって……」
七瀬「ほら、工事現場とか電車の線路の周りに張ってあるでしょ、あれ、何て言ったっけ?」
800「有刺鉄線、あるいはバラ線とも言う」
七瀬「そう、それよ、それ。綺麗なバラにはトゲがある。麗しい乙女にぴったりのアイテム……
 んなワケあるかぁぁぁーーっっ!!」(どげしっ!)
800「……な、ナイスツッコミ。お下げの中にサボテンを仕込んでおくよりは現実的だと思ったんだがな」
七瀬「はぁ、はぁ……。確かにこれで、髪の毛を引っ張れなくなるけどねっ」
長森「あの、800さん……口から血が出てるよ……」
椎名「うー……」

七瀬「第1作が川名先輩、第2作があたしと瑞佳とこの子、と来たけど、次は誰を描くの?」
800「そうだな……今度の連作、題材としては七瀬が主演のがいちばん多いんだ、それこそ この連作が『七瀬劇場』になりそうなくらい」
七瀬「へぇ〜♪」
800「なんと言っても七瀬は、ONEいちばんのギャグキャラ……待てっ、指の骨を鳴らすなぁ!」
七瀬「……この前もそんなこと言ってたわねぇ……」†(−_−#)†
800「七瀬主演ばかりになるのも何だから、次はまた みさき主演の予定だ。長森と里村はシナリオを終了していないからネタ出しが難しいんだが、いずれは主演作を描いてみようとも思っている」
長森「それは嬉しいけど……早く、わたしのシナリオも、最後まで読んでほしいよ」
800「……うぐぅ」
(2004.2.17)

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