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「ぐっちの雅楽多箱」を運営しているぐっちさんは、同級生2SSの作家として有名な人です。 ゲームの「同級生2」がMS-DOS版で出てから5年、同級生2SSのブームが過去の物になりつつある中で、今でも着実に新作の公開を続けている人です。 「風の中に消えた」は、ご本人も代表作として自薦している幻想的な名作で、ご自身のサイトだけでなく「同級生FanPage」にも公開されています。 FanPageで初めてそれを読んで深く感動し、何とかしてその感動を自分なりの形で表現してみようと思って、自分の力量も省みずに描いたのが、このCGです。 知美「CGとしては、珍しいモノクロですね」 800「私が原作から受けた印象を表現するのに、色は無用、いやむしろ、ない方がよかったのさ。 知美も、原作を読んでごらん」 |
知美「…………」 800「コメントを続けよう。知美」 知美「………………」 800「知美?」 桜子「三津野さんは、感動の余り声が出ないみたいです。ですから私、杉本桜子が代わりに」 800「そうか、それじゃ頼むよ」 桜子「はい。原作の描写とは、少しだけ違う部分がありますね」 800「原作の『引っ張られたチェーンが首筋に食い込み、鋭い痛みがはしる。』は止めたんだ、本当に痛そうだったから」 桜子「うわ、痛そう……。 でも、それだと原作の『僕は首筋に軽い痛みをかんじて手をあてた。うっすらと血がにじんでいるようだ。 そして気が付いた。僕の胸にオルゴールがないことに。』が活きてきませんね」 800「あっ、そうか……。しまったなあ……」 最初は ぐっちさんにお贈りしましたが、ぐっちさんご自身のサイトにはCGは掲載しないとのことでしたので、他のサイトに投稿するご了解を得て、FanPageに投稿しました。 ぐっちさんが原作に込めた想い、私が原作から受けた印象のどれほどが表現できたか、実ははなはだ心許ない作品です。 特に桜子萌えの方、このCGに不満、不快感を覚えられたならば、それは一切が私の責任です。あらゆる不満、苦情は、私にだけお送り下さい。決して、ぐっちさんには送らないで下さい。 |
桜子「ゲームのオリジナルでは、私が退院する直前にターボ君が死んだのを、私が死んだと竜之介君が勘違いしたことになっているんですね。でも ……私が本当に死んだものとしてSSを書いてらっしゃる方が、何人もいらっしゃいます」 800「同級生2の世界を、どのように使ってSSを書くかは、作者の一存だからね」 桜子「でも、私が死んだことになっているのを嫌がる方もいるんじゃないでしょうか?」 800「それを言い出したらきりがない。生命の尊厳に十分な敬意を払い、厳粛な心構えで制作していれば、見る人には通じると思うよ。ぐっちさんはそういう心構えで原作を書いたのだと信じるし、私もこれを描く時は、いささかもそれを軽んじるまいと心がけたつもりだ」 桜子「このCGは、全面的に描き直した第2版なんですね」 800「そうだ。第1版は、これでは私が原作から受けた印象が見る人に伝わらないと思って、自信を持ってボツにしたんだ」 桜子「ちょっと変な言い方ですけど……。第1版は、ここに置いてあります」 (2000.4.1)
補足
現在、ぐっちさんのサイトは改装されて名前も「雅楽多最終出口」と変わっており、トップページから「SSの小箱」へのリンクはありませんが、「SSの小箱」はまだ閲覧可能です。「風の中に消えた」を始め佳作揃いなので、ぜひ再公開を期待します。
(2002.3.15)
(2003.3.21改訂)
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