これは、「三年後」の最初の下書きです。
私はＣＧを制作する際、たいていこのようにＡ４判のケント紙に原画を描きますが、
「三年後」の時も同じようにＡ４判で原画を描き始めたところ、たちまち行き詰まりました。
すなわち、人物がこの大きさでは、表情の細かいところが描き込みきれません。
これひとえに、私の腕の未熟さの然らしめるところです。

知美「『たちまち行き詰まった』とか言いながら、実はけっこう描き進めるまで、この大きさでは描き込みきれないことに気づかなかったんじゃないですか？」
８００「え？　何だって？」
知美「その証拠に、鉛筆描きが終わってペン入れに入ってから、引き損なった主線をホワイトで修整した跡がありますよ、水野さんの袖とか。
　鳴沢さんの顔なんて、ペン入れに入ってからデッサンをやり直してるじゃないですか」
８００「はて、周りがうるさくて聞こえないなあ」
知美「それでいて背景は全然描いてないし。所長のＣＧの描き方って、かなりいい加減ですよね」
８００「もしもーし、お電話遠いんですがー（ぉ）」
知美「ごまかさないで下さいっ！！」