番外日記
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2002年5月11日(土)〜12日(日)その2
私は中高一貫の私立校に通学していましたが、その学校では文化系の部活動は高校2年の秋に引退するのが慣例でした。
中学に入った頃には天文に興味があったので、入学後すぐに天文部に入りました。毎週2回の例会、晴れた日の昼休みには屋上で電波の受信太陽観測、晴れて月のない夜には天体観測会、夏休みには流星観測会を兼ねた合宿、文化祭では紙展示といった具合で、同学年の部員にそう遜色ないくらいには部活に打ち込んでいたものです。天体観測会や合宿には、いろいろな思い出があり、今にして思えば部活は中学高校時代の彩りと言える「良い思い出」です──というのも男子校だったせいか、そっち方面の“彩り”が全くない中学高校時代だったもので。
でしたが高校2年の4月頃、今となっては理由もよく覚えていないのですが、同学年の部員と感情的な対立を生じて、ある日を境に部活を完全に止めました。同じクラスの他の部員に懇請されて、形式的な退部届を出したのが、6月か7月だったと思います。
そういう形で部を辞めたことが、その後しばらく私の中で尾を引いていたのだと思います。高校3年の秋に卒業アルバムの写真を撮ることになり、天文部の集合写真を撮ると言ってきた誘いを、私はけんもほろろに断りました。卒業アルバムのクラスの集合写真などで時々あるでしょう、当日欠席した生徒の写真を、上の隅に小さい枠で入れてあるのが。あのような形にしては、という提案もあったかもしれませんが、私はそれも拒否しました。ですから私の、高校の卒業アルバムには、私が「天文部に所属していた」ことを証する写真はありません。
私が退部するほど対立した部員とは、高校を卒業して別々の大学に進学した頃には和解して、OB会に揃って顔を出すようになりました。彼らとの縁も、私が地方に就職してからは、すっかり疎遠になってしまいましたが。思えば稚気の至りです。
(5月14日アップ)

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