番外日記
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2001年11月30日(金)
新しいシナリオといっても、結ばれるする相手が増えたわけではなくて、真奈美と結ばれるシナリオがもう1本できたのです。
位置づけとしては、菜織シナリオと同じような流れに乗りながら、ヒロインが菜織から真奈美に変わっている、という感じです。PlayStation版の菜織シナリオは肝試し大会を入れたりしてパソコン版から増量してあるのですが、それもだいたい似たような流れでなぞっていきます。その一方で柴崎が攪乱要因となっているのはパソコン版の真奈美シナリオと同じです。パソコン版の真奈美シナリオと菜織シナリオがあまりに異質だったので、いわば地に足が着いた菜織シナリオの流れに合わせて、真奈美シナリオを新しく作ったのでしょうか。ですから雰囲気としては、「オカルト爆裂」なパソコン版の真奈美シナリオに比べると、菜織シナリオに似た雰囲気になっています。
ただし菜織シナリオの必須条件と思われる、菜織が正樹(主人公)の家でアルバイトするというイベントはなくなっていて、正樹が足の怪我を押して大会に出場したことに気づくのが菜織でなくて真奈美になっている、そのあたりからシナリオが分岐しているようでした。ですが私が見つけた情報サイトも、体系的なテストプレイはしていないようで、どこが分岐点になるのかは明確ではありません。
それで肝心の感想は──パソコン版もそうでしたが、3人それぞれの想いと迷いがもつれ合って、その中で特に真奈美と菜織双方への想いに逡巡する正樹の独白は、読んでいて息苦しさを覚えるほどです。生身の人間というものは、恋愛のさなかにあってはこんなに迷うものなのかと思うくらい。
6年前、想いを告げられずに真奈美と別れたことへの後悔、それを繰り返すまいと決心した最後の場面。ここに到ってやっと霧が晴れて光が射すような場面ですが、その直前で正樹を後押しする菜織は損な役回りです。パソコン版の真奈美シナリオでは見せ場がほとんどない乃絵美も、正樹の前に立ちはだかろうとする柴崎を食い止める役を担って、存在感を増していました。

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