番外日記
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2001年9月4日(火)
まず真奈美シナリオのキーパーソンでありながら菜織シナリオには全く出てこないチャムナが、完全に拭い去られています。その結果、Windows版の最初のプレイで菜織エンドにたどり着いた人が必ず抱くであろう、「天都先生の宝玉とチャムナはどこへ行ったの?」という疑問が生じる余地はないのですが、しかし真奈美シナリオではごく初期のうちに終盤への伏線──最初のそれは、真奈美たちが横浜のデパートへミャンマー民族展を見に行った翌朝にあります──が張られることを思い出すと、PlayStation版の場合、真奈美シナリオと菜織シナリオの分岐点はもっと前にあることになります。とすると、ミャンマー民族展に真奈美と2人で行くか、菜織を連れて3人で行くか、そこが分岐点になるのでしょうか。
その一方では、シナリオを全体的に増量してあります。真奈美シナリオの大きな攪乱要因になっているのは、柴崎が真奈美に言い寄ること──しかもチャムナが化けた偽真奈美が柴崎を利用しようと企てることがいっそう事態を紛糾させます──ですが、菜織シナリオでは真奈美と柴崎の関係が前面に出てこない分、乃絵美と柴崎の過去の関係がより目立ってきます。その流れで、主人公と菜織の間がこじれてきた時に乃絵美が一世一代の弁舌を振るう場面(新規CGつき)あたりは制作元の意気込みを感じますが、美亜子が言い出して夜中に学園を探検するエピソードは、大部分が真奈美シナリオからそのまま持ってきていることもあって、いささか中弛み気味でした。
それと真奈美シナリオではクライマックスに向かう第4章に、その選択をした途端にバッドエンドに転落する三択が2つばかりあって、それはPlayStation版にもそのまま引き継がれているのですが、Windows版では菜織シナリオの大詰め第5章に、同じようにバッドエンドに直結する三択がいくつも連続していたはずなのに、PlayStation版ではそれと同じ位置にある三択のどれを選んでもバッドエンドになりません。Windows版では第2章の終わり近くにあった、一部では乃絵美萌え萌えエンドと呼ばれているというバッドエンドが消されていることにも気づいていましたが、エンディングへの流れがかなり変わっているようです。
(11月8日分離)

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