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これは、私がインターネットに公開した処女作品「献血パニック」の、最初の版です。 知美「これと、今、本館の1号室に公開している版とは、どこが違うんですか?」 800「わかるかな、どこが違うか」 知美「いい加減にして下さい」 800「実際、この作品に限っては、原画をスキャンし直した影響はほとんどないと言っていい。他はだいたい、色が変だったからスキャンし直したんだが、これはモノクロだから」 知美「なら何で、旧版を公開しようと思ったんですか? サーバの容量だって無限ではないんですし、サーバの契約容量を増やせば料金も上がるのに」 800「それは……一種のけじめとでも思ってくれ。『高原の夏・友美』の旧版を旧版と断って公開した以上、贈り先にあるのが最新版でない寄贈作品は、どんなにわずかな違いでも、旧版として公開することにしたんだから」 知美「所長、私の考えを言わせて下さい。 キャンバスに描いた絵と違って原画が手元にあるからといって、人にお贈りした物を、お贈りした後で軽々しく作り直すべきではないと思います。それより、そもそも最初に制作する段階で、後で作り直す必要がないように、極力完全を期して制作するのが本筋ではないですか?」 800「作り直す必要がないように完全を期して制作するのが本筋だってのは、それは正論だけど。でも、後で見直した時に改善したい点が目に付くのは、むしろ当然の事じゃないかな」 知美「そう言って何度も修整したり改作したりしていたら、いつまで経っても決定版はできませんよ」 800「それはそうだけど……」 (2000.7.25) | ||
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