番外日記
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2001年2月20日(火)
それではこの小説が、例のKanonの真琴シナリオにどんな形で影響を与えているであろうかを考えてみると、やはり真琴の知能が次第に失われていく過程の描写でしょうか。
脳外科手術がチャーリーに施される前、動物実験で手術を施されて知能を著しく高められたネズミ、その名前が題名にもなったアルジャーノンですが、アルジャーノンの知能もある時を境に急速に失われていき、やがて死にます。チャーリーはその姿に自分の近い将来を見出したのですが、文章を読んだ感じではアルジャーノンは知能が失われた後、平凡なネズミとして普通のネズミの寿命に相当するくらい生き永らえたというよりは、知能が失われたと同時に死んだようです。
これが、知能が失われると同時に生命も失われた、あの真琴の末路を暗示しているような気がします。
(2月22日アップ 11月8日分離)

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