『虹をみた小径』
虹をみた小径
『ONE』より「柚木詩子」「里村茜」です。
第2次夏服シリーズの第3作は、これもONEキャラで描きました。
今回の主役は、主人公たちとは別の学校の生徒でありながら、その学校の制服のままで学内に潜り込んでいる柚木詩子です。
ゲーム本編のシナリオ上は、ゲームの世界観の核心に近いところにいる里村茜が主役で、詩子はその相方という位置づけになりますが、夏服シリーズとしては詩子が主で茜は従になります。

800「2人ともちょっと待たせてしまったが、ようやく完成だ」
詩子「待ちくたびれたー。でもこれで、真打ち登場だね。茜も一緒だし」
800「……詩子がONEの真打ちかよ。ONEキャラの連作CGという形で描いてきた夏服シリーズ3枚の主役が、一番手が清水なつき、二番手が七瀬、三番手が詩子という順番になったのは、シナリオを持っているメインキャラを優先するというわけではなくて…」
茜「長森さんから聞いてます。まだ私のシナリオをプレイしていなくて、私と詩子がどういうキャラクターだかよくわからなかったから、でしょう」
800「面目ない、その通りだ。長森と茜のシナリオがあのゲームの世界観を理解する鍵を握っていると聞いたから、それを後回しにしていたら、茜のシナリオを始める前にプレイを続ける気力が萎えてしまったんだ、正直に言って」
詩子「ひどいなー」
800「でも茜と詩子でCGを描くと決めたら、シチュエーションはすぐに、良さそうなのが浮かんだんだ。茜のシナリオは雨がキーワードになっているような気がしたから、雨が上がって虹がかかっているところを描いてみよう、とね。ちょうど今は梅雨時だし。あのゲームのBGMの、茜のテーマが『虹をみた小径』という題だったことから、CGの題名もすぐに決まった」
詩子「『あっ、茜、見て見て、ほら、虹だよ。わぁ〜、綺麗だね〜』…って感じだね」
800「そうそう。ゲーム本編にはないかもしれない(そもそもゲーム本編の季節は夏ではない)シチュエーションだけど、なかなかいい感じだと思ったから、2人のポーズや構図も工夫してみたつもりだ。
 それというのも実際、こたつ連作の時と違って、キャラが1枚2人だけという条件で連作してくると、3枚目あたりでそろそろ構図も配置もワンパターン、マンネリになってくるから、少しでも変化をつけようと思ったからだ。詩子は虹を指差しているし、茜を斜め後ろ向きで描いたのは、第一には茜たちの制服の襟の後ろ側が燕尾服みたいな形になっているのを描きたかったからだが、それだけでなく、今まで2枚とも2人が横に並んでいる配置だったから、2人が向かい合っている配置の絵、それもできれば遠近感のある絵つまり詩子が奥で茜が手前にいるという絵を、1枚は描いてみたかったからでもある」
詩子「いろいろ考えてるんだね」
800「そうするしかないからさ、私みたいな二流絵描きは。それでも、初めに考えていた『変化』の半分も表現できたかどうか…。初めに考えていたのは、詩子が右手に持った傘で虹を指していて、茜は傘を畳んでいる途中、という場面だったんだが、詩子が傘で虹を指したら傘の先まで画面に収まらないし、茜が傘を畳んでいる途中は、この角度では難しくて描けなかった。
 それに茜を斜め後ろ向きで描いたために、思うように表現しきれなかった要素があるのが心残りだな」
茜「…何ですか?」
800「茜って、とんでもなく甘い物が好きなんだってな。それでいて運動部ではないとすると…」
「……嫌ですっ!!」
詩子「……800さんって、女の子にそういう事を言うんだ……」(¬¬;
800「うぐぅ」

詩子「800さんが夏服シリーズで描いたのは、清水なつきさん、長森さん、七瀬さん、広瀬さん、あたし、茜…とくると、あとは澪ちゃんと、目の不自由な3年の人と、演劇部の部長さんと、いつだったか私服で校舎の中を走り回ってた子ね」
800「……どうして他校の内部事情にそこまで詳しいのかはおいておくが、次に制作するのは夏服シリーズじゃなくて暑中見舞だ。澪・みさき・深山の3人組は描いてみたいな。椎名は未定だが」
詩子「まあ、頑張ってね」
(2003.7.20)

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